米国でTikTok禁止の動きが強まる中、ByteDanceのアプリ「Lemon8」の人気が急上昇しているという。「TikTokが禁止となった際の代替案では?」と報じられている。

中国ByteDanceの傘下にあるTikTokに対し、米国では国家保安の観点から厳しい目が向けられている。連邦職員は支給端末での利用が禁止となり、州レベルで職員に禁止を求めるところもある。全面的な禁止に向け3月23日には、TikTokのCEOを呼び、下院議会の公聴会が開かれた。

そのような中、ByteDanceの「Lemon8」の人気が急上昇だという。Lemon8は「ライフスタイルコミュニティ」と銘打ち、Metaの「Instagram」のような写真中心のアプリ。

3月27日には、米国のApp Storeでアプリとゲームの両カテゴリで10位になっている。TechCrunchがdata.aiから得た情報によると、それまでLemon8が米国で総合トップ200にランクインしたことはなかったとのこと。

Lemon8は2020年3月にiOSとAndroidで登場、ダウンロード数は世界で1600万件。日本はそのうち38%を占めるという。

ここにきて米国で急上昇している背景について、TechCrunchは有料ユーザーの獲得活動があると分析している。また、TikTokの既存ユーザーがLemon8について投稿する動画が1日で多数登場していることも指摘している。

2月、ByteDanceが米国と英国でLemon8をリリースし、コンテンツ作成のためにクリエイターに対価を払っていることをInsiderが報じていたことに触れながら「Lemon8をプッシュするTikTokの動画の一部が、ByteDanceによる有料インフルエンサーマーケティングの一部であったとしても驚きではない」としている。