Meta Platformが社名を変更してから注力するメタバースだが、今後は年齢制限を引き下げ、若者にフォーカスして訴求していくようだ。同社のメタバース「Horizon Worlds」の戦略を示したメモから明らかになった。

MetaのHorizon Worldsは、VRヘッドセットを装着したユーザーが自分のアバターを作り仮想世界を体験できるアプリケーション。

現時点では18歳以上しか利用できないが、3月にも13歳~17歳のティーンも利用できるようにルールが改定されると2月7日付のWall Street Journalは記している。

先にHorizon Worldsのリニューアルを行った際に、Horizon担当バイスプレジデントのGabriel Aul氏がチームに送ったメモ「Horizon 2023 Goals and Strategy」によると、最優先のタスクはユーザーリテンションの改善とし「特にティーンと若年成人」と記されているという。

「この世代は多くの点で、メタバースの真のデジタル市民になる人達で、技術とシームレスに接続し、遠隔にいる人と繋がる環境で成長してきた」とAul氏は記しているという。さらに、同氏は「われわれの競合は、このグループのニーズを満たすために、われわれよりも良い仕事をしている」とも記しているそうだ。

MetaのVRヘッドセット「Quest」は13歳以上となっており、Horizonの年齢制限も13歳からにすることは理にかなっている、とMetaの広報担当Joe Osborne氏は同紙にコメントしている。

記事では、Metaがリテンションについても課題とみていることも紹介している。Horizonの1月の週間リテンション率は11%であり、9人に1人しか次の月にプレイしない計算になるという。Aul氏のメモでは、この数字を20%に上げるという目標が記されている。

リテンションだけでなく、ユーザーベースの拡大も戦略に入っているという。メモでは、2023年上半期の目標は月間アクティブユーザー50万人、2023年通年では100万人と記されているとのこと。これに対し、Wall Street Journalは、現在の数字は20万人を下回るレベルと報じている。