2022年6月30日から2022年12月末を対象となるマイナンバーカードの申請期限としていたマイナポイント第2弾。本来であればすでに申請は終了している時期だが、総務省は新型コロナウイルス対策として窓口混雑緩和を実施するため、マイナポイント第2弾の対象となるマイナンバーカードの申請期限を2023年2月末まで延長することを発表した。

申請者の機会損失を防ぐための期間延長だが、未申請者の中にはそもそも「申請方法が難しそうで避けている」「自力で登録できる気がしない」とマイナンバーカードの申請およびマイナポイントの申し込みを遠ざけている人も少なくないのではないだろうか?

本稿では、第2弾の申し込み方法や期限について詳しく解説していく。マイナポイントの申し込みが済んでいない読者の助けになれば幸いだ。

「マイナポイント」のおさらい

そもそもマイナポイントとは、「マイナンバーカードの取得」「健康保険証としての利用申込み」「公金受取口座の登録」という3点をきっかけにして受け取ることができるさまざまなポイントの総称だ。

登録者自身が保有しているいずれかのキャッシュレス決済サービスにポイントが貯まるもので、「マイナポイント」というポイントが貯まるわけではないので注意が必要となっている。

選択できるポイントの種類は豊富で、電子マネーやプリペイドカード、クレジットカード、QRコードといった数多くの決済サービスの中から自身の使い方に合った好きなものを選べる。サービスの中には、ご当地のキャッシュレスサービスやサービス内で独自のキャンペーンを行っているものもあるため、きちんと精査して選びたい。

ポイント取得の対象は3種類。マイナンバーカードを取得することで最大5,000円相当、健康保険利用を申し込むことで7,500円相当、公金受取口座を登録することで7,500円相当、合計で最大20,000円相当を好きなキャッシュレス決済サービスのポイントとして受け取ることができる。

  • もらえるマイナポイントの総額のイメージ

マイナポイントの受け取り方

マイナポイントについておさらいしたところで、気になるのは「マイナポイントの申請方法」だろう。筆者としては、申請の工程に苦手意識を持っている間に期限が終了しているという事態は避けてほしい。

マイナポイントを受け取るためには、大前提として「マイナンバーカード」を取得する必要がある。しかし、この申請が難しそうだったり、時間がかかりそうだったりといったイメージが強くなかなか踏み切れないという人もいるだろう。

また、マイナンバーカードの取得までは済ませているものの、そのあとのポイントの申請について分からないことが多く、2万円相当のマイナポイントを受け取れる機会をふいにしかけている人もいるかもしれない。

マイナンバーカードを申請する4つの方法 - おすすめは「オンライン申請」

マイナンバーカードの交付申請方法は、「スマートフォンで申請」「パソコンで申請」「証明用写真機で申請」「郵便で申請」という4つに分けられる。しかし申請者のほとんどは、「スマートフォンで申請」「パソコンで申請」というオンラインで申請する方法を選択しているようだ。

  • 4つのマイナンバーカードの交付申請方法

交付申請から概ね1カ月ほどで、市区町村から交付通知書が届く。通知書を受け取ったら、あとは必要な持ち物を確認し、交付通知書に記載された期限までに交付場所へ受け取りに行くだけだ。

受け取り当日の必要書類としては「交付通知書(はがき)」「本人確認書類」「住民基本台帳カード(お持ちの人のみ)」「マイナンバーカード(お持ちの人のみ)」「通知カード(2020年5月以前に交付を受けている人のみ)」が必要となる。

「本人確認書類」は、「住民基本台帳カード(写真付きに限る)」「運転免許証または運転経歴証明書(交付年月日が2012年4月1日以降のものに限る)」「旅券(パスポート)」「身体障がい者手帳」「精神障がい者保健福祉手帳」「療育手帳」「在留カード」「特別永住者証明書」「一時庇護許可書」「仮滞在許可書」のうち1点を持参する必要がある。

上記のものをいずれも持参できない人は、「氏名・生年月日」または「氏名・住所」が記載され、市区町村長が適当と認めている「健康保険証」「年金手帳」「社員証」「学生証」などから2点の持参が必須となるので注意が必要だ。

それらを持ち、交付窓口に行けば本人確認後、4種類のパスワード(暗証番号)の設定を終えるとカードが発行されるという一連の流れになっている。

マイナンバーカードは「駆け込み」でも大丈夫?

申請方法が分かったところで、改めて申請期限について確認していく。

本稿の最初にも記載したが、マイナポイント第2弾の対象となるマイナンバーカードの申請期限は「2023年2月末」まで延期されている。しかし、「2月末までにどこまで終わらせていればマイナポイントの申し込みの対象なのか?」という疑問も生まれてくる。

結論として、マイナポイントを獲得するためには、2023年2月末までにマイナンバーカードの交付申請をする必要はあるものの、「マイナンバーカードの受け取りは3月以降で問題ない」ようだ。

また、居住地域の自治体へ直接申請の場合は窓口への「申請書の提出日」、スマートフォン・パソコン・証明用写真機の場合は「申請日」、郵送の場合は「申請書の投函日」が、それぞれ2023年2月28日までであれば、取得したマイナンバーカードはマイナポイント付与の対象となる。

つまり最悪2月28日中にマイナンバーカードの交付申請のために動き出せば、マイナポイントの申し込みは可能なようだ。

マイナポイントの申請方法

マイナポイントの申請に必要なマイナンバーカードと数字4桁のパスワード(暗証番号)、決済サービスID/セキュリティコードを用意したら、早速マイナポイントの申し込みが行える。

  • マイナポイントの申請に必要なもの

今回のマイナポイント第2弾の申し込みは、スマートフォンとPCの場合で操作が異なる。

スマートフォンの場合、初めに「マイナポイントアプリ」をインストールし、アプリ上で「申込む」をタップする。次に、公的個人認証サービス利用者照明用の数字4桁のパスワードを入力し、マイナンバーカードを読み取る。そして、アプリ内の指示に従ってキャンペーンを選び、自身の利用したい決済サービスを選択し、決済サービスの情報を入力する。最後に、申込内容を確認し、利用規約に同意することで申し込みが完了する、という流れだ。

PCの場合は、カードリーダーを用意し、「マイナポイント申し込みサイト」からスマートフォンと同じような手続きを行うようになっている。

また上記のスマートフォンやパソコンのほか、市区町村窓口や郵便局、コンビニ(マルチコピー機・ATM)など全国約7万箇所のマイナポイント手続スポットで、設置された端末から申込みが可能となっている。

しかし、マイナポイント手続スポットでは、「マイナポイントの申込み」と「健康保険証としての利用申込み」は行えるものの、一部の市区町村を除き、「公金受取口座の登録」は行えない仕様になっている。そのため、公金受取口座の登録だけは、自分のパソコンやスマートフォンといった端末で手続きする必要があるため申請の際は気を付けたい。

期限に気を付けて申請を

ここまでマイナポイントの申し込み方法や期限について紹介してきたが、現時点で「マイナポイントの申込期限」については公表されていない。

あくまで「2023年2月末」という期限はマイナンバーカード交付申請の締め切り期限であり、マイナポイントの申し込みに関しては「2023年2月末までにカード申請された方が適切にポイントを申し込めるよう新たな申込み期限を設定し、改めて公表します」としている。

しかし、一方で「マイナポイント付与対象のみなさまにポイントを取得いただける十分な予算を準備していますが、お手続きはお早めに行っていただくことをお勧めします」と公式サイトでも掲載しているように、締め切りギリギリになってから手続きをしようとすると何かのきっかけで無駄になってしまうかもしれない。

そのような事態を避けるために、期限には余裕を持って、満額マイナポイントを受け取れるように今から準備しておこう。