全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)とNTT Comは1月6日、両者が加入するJFライブコマース検討協議会の取り組みとして、NTT Comの低遅延ライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」を活用したライブコマースによる水産物の実証販売を開始することを発表した。

同実証では、協議会メンバーの坊勢漁業協同組合(JF坊勢)が生産、同じく協議会メンバーの兵庫県漁業協同組合連合会(JF兵庫漁連)が加工・流通、JF全漁連が販売、NTT Comがシステム構築を担当し、兵庫県内の各漁港で水揚げされる水産物を直接インターネット上で実演販売する。

ライブコマースでは実際に足を運ぶことなく、まるで産地魚市場で買い物をするように商品の説明を聞き、チャット機能により生産者と対話をしながら買い物をすることが可能であり、生産者は販売を通じて消費者のニーズを取り込むとともに、能動的な情報発信を行うことが可能になる。

  • ライブコマースの配信イメージ

ライブコマースの構成としては、NTT Comが低遅延ライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」にチャット機能を付加した配信システムを提供するという。

  • ライブコマースのイメージ

2022年度は1月14日に行われる「ぼうぜ鯖」、1月28日に行われる「香住ガニ」、2月4日に行われる「播磨灘産 一年牡蠣」の計3回で実施される予定。

また、同実証における売上やアンケート・チャットデータの分析、オペレーションの実施状況などを踏まえ、実証全体の効果や事業の持続可能性を検証し、次年度以降の事業化を目指すほか、ライブコマースのビジネスモデルを各県域の漁業協同組合連合会・漁業協同組合などに横展開することで、生産・加工・流通・販売のバリューチェーン全体における生産性の向上を図り、品質面・コスト面で競争力のある流通構造の確立と国産水産物の消費拡大を貢献していきたい考え。