2023年の年頭にあたり、日本テラデータ 代表取締役社長 髙橋倫二氏は年頭所感として、以下を発表した。

新年おめでとうございます。

昨年も、メディアの皆様には暖かい様々な視点からたくさんのご取材、報道を賜り、改めまして心より御礼申し上げます。また久しぶりに直接お会いできる機会が少しづつ戻ってきたことをたいへん嬉しく思っております。本年も変わらぬご愛顧、ご鞭撻を賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2022年は、コロナ禍も収まらず経済も先行きの見えない状況のなか、さらにロシアのウクライナ侵攻により国際情勢が激変しました。インフレの進行、先進国の金融引き締め、都市封鎖や物流の混乱など様々な課題が発生する一方で、多くの企業はこれらの状況に対処し、ビジネスを継続し、成長するために力を尽くされています。私どもテラデータは、8月にクラウド・アナリティクス・データプラットフォーム「Teradata VantageCloud Lake」を発表し、あらゆるデータアナリティクスニーズをサポートできるよう製品ラインナップを強化いたしました。データとアナリティクス、そしてクラウドテクノロジーでお客様の取り組みを支えられたことを光栄に思います。

2023年はどのような年になるでしょうか。ウィズコロナによる経済の正常化を日本を含む各国が目指していますが、まだまだ予断を許さない状況は続くのではないでしょうか。インフレの抑制も道半ばであり、景気後退への懸念が高まっています。2023年も企業は不確実性が非常に高い環境下でのビジネスを、余儀なくされるでしょう。テクノロジーについては、様々な分野・業界で劇的な進化が期待されます。電気自動車や充電装置の高機能化、コロナワクチンなどの新薬開発・発売までの期間の劇的な短縮に見られるヘルステック領域でのAI活用領域の拡大、リアルタイムマーケティングの高度化、量子コンピュータの産業分野での実用化、デジタルツインの活用領域の拡大などが進むのではないでしょうか。

私どもテラデータの専門分野であるデータアナリティクスについてはどうでしょうか。デジタルトランスフォーメーション(DX)の過程で多くのビジネスはデジタル化され、ますます大量のデータが生み出されることになるでしょう。そして、より高度な、より使いやすいAIやマシンラーニングなどの高度なアナリティクスを駆使し、企業そしてビジネスにより高い柔軟性とより高い俊敏性をもたらすでしょう。日本企業は海外と比べ全社DXの推進ができていない、成果が出ていないといわれていますが、私は2023年が多くの日本企業でより野心的な全社DXが推進される年となることを期待しています。多くのシステムがクラウド化する一方で、2023年にはデータアナリティクス分野でもサステナビリティとより高い投資対効果が課題となると考えられます。データとアナリティクスを駆使してビジネスを見える化、効率化しSDGsの取り組みを推進する、といった側面だけではなく、データとアナリティクスへの取り組み自体がフォーカスされるようになるでしょう。データを蓄積し、高度なアナリティクスを実行するためには、大量のストレージとコンピュートが必要となります。このデータエコシステムがどれだけ二酸化炭素を排出するのか、いかにして抑制しカーボンニュートラルに貢献できるのかが課題となるでしょう。

また、それとは異なる観点、つまり景気後退や膨張し続けるデータアナリティクスコストへの懸念から、より高いデータアナリティクスへの投資対効果が求められることになるでしょう。限られた予算に合わせてデータアナリティクスのプロジェクトを縮小する企業と、限られた予算でより多くのデータアナリティクスができるよう企業全体のデータエコシステムを最適化する企業に分かれることになります。当然、後者がビジネスにおいて勝者となるでしょう。最適化とは具体的には、データプラットフォームの整理統合(コンソリデーション)、データの一元化(シングル・ソース・オブ・トゥルースの実現)、ワークロード(データクエリー)の高密度化と高度管理、あらゆるアナリティクスと一元化されたデータプラットフォームの接続(オープンでコネクテッド)などが含まれます。

テラデータはこのような取り組みに対し最高のソリューションを実現できるデータアナリティクスの専門企業であると自負しています。私どもが提供するクラウド・アナリティクス・データプラットフォーム「Teradata VantageCloud」は、厳しいSLAを求められるミッションクリティカルなシステムから、部門別、探索的、アドホックなアナリティクスまであらゆるデータアナリティクスのニーズを一つのプラットフォームでAWS、Azure、Google Cloud上で実現します。「2022年ガートナー・クリティカルケイパビリティレポート:分析ユースケース向けクラウドデータベース管理システム」でテラデータは、4つすべてのユースケース(トラディショナルデータウェアハウス、論理データウェアハウス、データレイク、ストリーミングアナリティクス)で最高評価を獲得し、その実力が高く評価されています。

Teradata VantageCloudが皆様のサステナブルで投資効果の高い、高度なデータアナリティクス実現のお役に立てるよう、本年も全社一丸邁進してまいります。

本年も、何卒よろしくお願い申し上げます。