セイコーエプソンは、長野県茅野市が行ったウェルネステレワークの効果を科学的に実証するプログラムにおいて、自社開発のウエアラブルデバイスとバイタルデータ分析アルゴリズムで心身の状態を可視化し、定量評価に成功したことを12月22日に発表した。
ウェルネステレワークとは、日常から離れて自然環境の豊かな地域で、健康的な生活と適度な運動と仕事をバランスよく行うことで、生産性向上と健康の両立を目指したテレワークスタイル。過去には利用者から高評価を得ていたが、科学的にその効果を実証できる定量的なデータが存在していなかったため、首都圏から約2時間、平均標高1,000mを超えるリゾート地"蓼科"で11月9日から11日までの期間に実施されている。3日間の実証では、食事、運動、睡眠、呼吸、入浴の5つを中心にセルフケアを行いながらテレワークを実践し、プログラム参加者は新開発の腕時計型と上腕装着型のセンシングデバイスを装着。心拍変動データ分析アルゴリズムで集中度や睡眠状態を測定し、可視化を行った。測定結果では、18人中11人が集中時間が増加し、累積で56%増加する結果になったという。参加者からは「生活の中での自分のパフォーマンスについて、自分の主観と客観的なデータをすり合わせることで、現実の理解が深まり、行動の改善が出来そうだと感じました」との声もあがっている。ワーケーションへの取り組みを含む"集中度"を軸にした質の高いテレワーク実践への貢献が期待される。