パナソニック コネクトは12月16日、5Gにミリ波無線LANとセンシング技術を導入した自動運転向けBeyond 5Gネットワークの実証実験を開始すると発表した。
同実証実験では、自動運転時に利用する5Gなどの無線通信ネットワークのエネルギー効率の課題を解決するため、電力効率に優れたミリ波無線LAN(60GHz帯無線LAN)を導入することでネットワーク全体のエネルギー効率の改善を目指す。
また伝搬路の遮蔽などによるミリ波無線LANの伝送品質劣化に対し、センシング技術と組み合わせて劣化を事前に予測し、最適なタイミングで5Gネットワークに切り替え、途切れずサービスを持続できる技術を活用する。
5Gネットワークは、面的なサービスを提供できる一方で、電波の到達範囲が限定的なため多数の基地局を必要とし、結果的に多くのエネルギー消費を必要とするという課題がある。
実証実験ではこうした課題に対し、ミリ波無線LANを5Gネットワークに導入することでネットワーク全体のエネルギー効率を3倍以上に高める。さらに、センシング技術により検知される未来の遮蔽環境に対し、当社開発の無線品質予測技術を用いて最適なタイミングで5Gネットワーク(実験ではWi-Fiで代用)に切り替え、途切れず通信できることを実証する。
実証実験時は、停車させた大型車両で伝搬路の遮蔽エリアを構築し、センシング情報をもとに遮蔽エリアを予測し、伝搬路をミリ波無線LANから5Gネットワークに切り替える。なお、センシング技術(実験では79GHz帯ミリ波レーダを使用)による物体検知と無線品質予測技術により遮蔽環境を事前に予測し、途切れずデータ伝送を持続する実証実験は世界初の取り組みという。