MM総研は12月13日、「国内法人におけるAI導入実態調査」(2022年調査)の結果を発表した。Webアンケートの回答を得た7,121社のうち、何らかのAIソリューションを導入している企業(以下、AI導入企業)は28.9%だったという(2,059社)。検討企業は21.5%(1,534社)で、両者を合わせると半数を超えた。

同調査では、AIソリューションの活用用途を「予測」「検知・予知保全」「レコメンド(商品紹介、パーソナライズなど)」「バックオフィス業務支援(人事総務、経理・給与計算、労務管理など)」「問い合わせ対応」の5つに分けて分析。

その結果、AI導入企業2,059社のうち、8割以上が複数の用途でAIを活用していることが明らかになった。活用用途として多かったのは、「予測」と「バックオフィス業務支援」の2つとのこと。

最もAI活用が先行する「予測」を業種別に見たところ、第1次産業での導入率の高さが目立ったという。特に農業・林業(n=57)では約7割が予測AIを導入していると回答し、他業種よりも突出した導入率となった。

具体的な活用事例として、収穫量や木材量の予測、病害や病害虫発生の予測を目的に本格導入されていることが明らかになったという。

また、AI導入済み企業の導入形態を分析すると、わからないという回答を除き「パッケージ型AI」と「カスタムAI」がそれぞれ4~5割で、予測用途(n=1,492)ではパッケージ型AIの導入率が50.1%と他の用途と比べてやや高くなった。一方、自社開発は1割程度にとどまっているとのことだ。

同社は自社開発が低い理由として、「汎用性の高いパッケージの増加」と「AI人材の不足」を挙げている。

  • AI導入企業の活用用途(n=2,059) 引用:MM総研