訪日外国人旅行者向け観光プラットフォームサービスを手がけるWAmazingとパナソニック コネクトは11月24日、顔認証による本人確認と免税資格確認で商品の無人受け取りが可能な自動販売機を開発したと発表した。
WAmazingが運営する専用ショッピングサイト「WAmazing Shop」からの購入商品が対象。駅や空港内などに設置したロッカー型の自動販売機で、パナソニック コネクトのセンシング技術を活用した顔認証による本人確認とパスポートによる免税資格確認を行うことで、無人で商品を受け取ることができる。店頭での免税手続きや店員とのコミュニケーションにおける言葉の壁をなくすサービスだ。
購入者はまず、専用WEBサイトまたはアプリで商品を免税価格で購入予約する。空港や駅など指定した場所で商品を受け取り、本人確認をおこなって決済する。具体的には、「専用自動販売機」のタブレットに、商品受取用のQRコードをかざした後、パスポートの身分事項ページを端末にかざし、上陸許可シールを読み取る。そして上陸許可証から在留資格情報を読み取り、免税品購入の条件と照合。その後、タブレットのカメラで顔認証をおこない、撮影した顔画像とパスポートのICチップに登録されている顔写真を照合し、本人確認を行う。そして、自身のスマートフォンのWEBサイト(またはアプリ)に表示された決済用コードを入力すると、登録済みのクレジットカードで決済が完了する仕組みだ。
WAmazingは、インバウンド(東・東南アジア)向け会員観光サービスを提供しており、会員数は2022年11月時点で約35万人。日本では2021年10月より、書面で行われていた免税販売手続きが完全に電子化運用できるようになった。今回のサービスのように、免税販売手続きを行うことができる機能を有する自動販売機を設置することで、人員を配置することなく消費税免税販売を行うことができるようになった。
両社は、訪日外国人旅行者にとって利便性の高い空港や駅、バスターミナルなどを中心に各社と事業連携を進めており、今後日本全国へ順次拡大を予定しているとのことだ。