農産物直売所に特化した需要予測サービス「アグリアスエ」、NTTデータ関西

NTTデータ関西は11月8日、農産物直売所に特化した需要予測サービス「アグリアスエ」を2023年4月から提供開始することを発表した。同社はこれにより農業ビジネスに新規参入する。

同サービスは、AI（Artificial Intelligence：人工知能）エンジンにより農産物直売所の客数を予測して、適切な販売価格と数量の決定を支援する業務特化型のサービスだ。農作物の売り切れによる機会損失と売れ残りに伴う廃棄を削減し、農産物直売所の価値向上と提携する生産者の所得向上に貢献するという。

アグリアスエの利用例

アグリアスエは、直売所スタッフの手間をかけずに生産者に販売見込み数量を伝達するため、生産者は売り切れによる機会損失や売れ残りによる廃棄リスクを考慮して適切な販売数量を出荷できるようになる。農産物直売所が複数店舗を経営する場合には、集荷場やハブ店舗からどの店舗へ何をどれだけ出荷するかの意思決定にも利用できるという。

提携生産者はアグリアスエが分析した客数予測や気象データ、過去の販売実績データなどによって適切な販売数量と販売価格を決定できるようになる。需要を大きく上回る出荷の抑制や、売れ残りによる廃棄コストを減らせるため、所得の向上も見込めるのだという。

また、消費者にとっては新鮮で欲しい農作物が購入でき、生産者にとっては機会損失や廃棄ロスを極小化し、消費者の需要に応じた適切な数量と価格で販売できることから、NTTデータ関西はアグリアスエによって消費者と生産者の両者から選ばれる農産物直売所に貢献するとしている。