NTT西日本は10月14日、スマートシティの取り組みの一環として、愛知県刈谷市において遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証に参画することを発表した。同実証は愛知県スマートシティモデル事業の採択を受けて実施するもの。

同実証では、睡眠センサーを活用し在宅高齢者などの呼吸数・心拍数・睡眠覚醒といったライフログデータを日々収集し、睡眠および生活状態と夜間離床周期を把握することで、日々の見守りならびに、睡眠状態の質向上などに対する課題と有効性を検証する。

また、訪問看護時には、病院と患者宅をインターネット経由で接続し、デジタル聴診器を活用して病院に滞在している医師が遠隔で心音・呼吸音を確認しながら診察を実施するほか、平常時に収集したライフログデータを活用し、訪問看護時以外の状態を把握することで生活リズムの改善アドバイスも実施する予定。

  • 実証実験のイメージ 引用:NTT西日本

同実証は、1月1日~12月31日の期間で、医療法人豊田会で実施される。実証においては、刈谷市企画財政部企画政策課が刈谷スマートウェルネスプロジェクトの代表を務め、豊田会がデータ取得協力、在宅看護に関するノウハウの提供、NTT 西日本グループがデータ取得・分析・分析結果の視える化、パラマウントベッドが睡眠センサーを活用した取り組みノウハウの提供、NTT コミュニケーションズが遠隔によるオンライン診療の取組み支援を担当する。

今後の展開について、同社は、必要な医療や介護を適切に安心して受けられる地域医療福祉体制の充実に向け、同実証を通して在宅におけるリモート診療や見守りなど新たな患者・市民サービスの有効性について検証を進め、刈谷市が掲げるスマートシティの実現に貢献していくことを目標に掲げている。