Check Point Software Technologiesはこのほど、「New Hacktivism Model Trends Worldwide - Check Point Software」において、世界的に流行しているハクティビズムについて伝えた。。ハクティビズムとは、政治的や社会的な主張を行うために実行されるサイバー攻撃のことをいう。

  • New Hacktivism Model Trends Worldwide - Check Point Software

    New Hacktivism Model Trends Worldwide - Check Point Software

Check Point Software Technologiesのセキュリティ研究者は、ハクティビズムについて次のような分析を行っている。

  • 以前のハクティビズムは、少数のハクティビストが小規模な分散型サービス拒否攻撃(DDoS: Distributed Denial of Service attack)や改ざんを行うだけだった
  • 現在、ハクティビストはより組織化され、構造化され、洗練されたグループになっている
  • ハクティビズムの新しいモデルは中東や東欧の紛争地域から始まり、2022年中に他の地域にも広まったと推測される
  • Distribution of Killnet attacks by country - Check Point Software

    Distribution of Killnet attacks by country - Check Point Software

ハクティビズムの変化は、「Hackers of Savior」、「Black Shadow」、「Moses Staff」と呼ばれているイスラエルへの攻撃のみに焦点を当てた一部のハクティビストグループによって、約2年前から始まったと推測されている。

その後、ロシアとウクライナの戦争がハクティビズムの新たなモデルを大きく拡大させたと考えられており、例えば、「The IT Army of Ukraine」と呼ばれるハクティビストグループは、ロシアを攻撃するためにウクライナ政府によって公然と動員されたとみられている。逆に「Killnet」、「Xaknet」、「From Russia with Love(FRwL)」、「NoName057(16)」と呼ばれているハクティビストグループは、ロシアの地政学的なシナリオを支持しているとみられている。

Check Point Software Technologiesのハクティビズムに関する詳細な調査報告として、以下のレポートが公開されている。

Check Point Software Technologiesは今日のハクティビズムの形態には、政治的イデオロギー、指導者の階層構造、正式な勧誘、高度なツール、広報活動という5つの特徴があると報告しており、今後は紛争に関連する地域から発生するハクティビズムが世界中に拡大する可能性があると警告している。