リコーは6月30日、スマートフォンなどと360度カメラを組み合わせて現場の情報をリアルタイムに共有できる双方向のライブストリーミングサービス「RICOH Remote Field」を7月1日から提供開始すると発表した。

同サービスはリコーのクラウドプラットフォーム「RICOH Smart Integrationプラットフォーム」を活用しており、映像や音声のリアルタイムかつ双方向な配信を行う。手持ちのスマートフォンやタブレット、PC端末などに対応し、Webブラウザを経由して視聴できる。

  • 「RICOH Remote Field」の画面例

    「RICOH Remote Field」の画面例

同サービスはリコーがこれまでに培った動画や音声などのメディア帯域制御の技術により、4G(第4世代移動通信システム)などのモバイルネットワーク環境においても安定した接続を実現するとしている。

4K(3840×1920)画質まで対応し、リコーの360度カメラ「RICOH THETA」やウェアラブルカメラなどと組み合わせてライブストリーミングを実現する。これまで配信できなかったような詳細部位の共有も可能だとしている。

  • 360度カメラとウェアラブルカメラの併用により現場確認を行える

    360度カメラとウェアラブルカメラの併用により現場確認を行える

ライブストリーミングの映像は、PCやタブレットやスマートフォンのWebブラウザから確認可能。それぞれの視聴者は、手元のデバイスで自由に視点を操作して拡大や縮小できるため、現場の作業者にカメラ操作の負担をかけることなく、各視聴者が関心のある部分に集中してリアルタイムに状況を把握できるようになるという。

  • スマートフォンからも映像を確認できる

    スマートフォンからも映像を確認できる

製造ラインなどにおける遠隔作業支援や設備点検業務のほか、遠隔臨場、展示会や舞台などのイベント配信、VR(Virtual Reality:仮想現実)による体験学習などにも利用できるとのことだ。無料トライアルも提供している。

  • 遠隔地からの状況確認の効率化を支援する

    遠隔地からの状況確認の効率化を支援する

新規の申し込み時には「RICOH クラウドアプリケーション スタートパック for RICOH Remote Field」が必要となる。1契約あたり5000円。

同サービスは、1カ月あたり20時間までの利用に対応する「標準プラン」と、2時間までの利用に対応する「ライトプラン」の2つのプランで提供する。

また、これらの2プランに対して、発注者や社内キーマンへの現場状況共有などに適した高画質の「Premium」、安全パトロールや広い現場での遠隔立会やリモート支援など撮影したい場所が広範囲にわたっている場合に適した「Standard」、特定箇所や狭い範囲での遠隔立会やリモート支援など、撮影したい場所が限定される場合に適した「Basic」の3つの料金体系で提供する。

RICOH THETAを利用する際には、PCやスマートフォンとの物理的な接続は不要だ。Wi-fiやスマートフォンのテザリングなどの無線ネットワーク環境があれば、THETA本体から直接ネット環境に接続できるとのことだ。ただし、THETAへのプラグインのインストールや機器の登録などの作業にはPCやスマートフォンからの操作が必要となる。

各プランともに配信デバイスは2台まで、閲覧デバイスは5台まで対応する。なお、下記の料金表には端末料金や通信使用料は含まれていない。

商品名 月額基本料 月額基本料に含まれる利用時間 超過時間利用料 選択可能な RICOH THETA の解像度とフレームレート
標準プラン
Premium
240,000 円 20 時間 12,000 円/時間 4K:5~25fps
2K:5~30fps
標準プラン
Standard
80,000 円 20 時間 4,000 円/時間 4K:5fps
2K:5~15fps
標準プラン
Basic
30,000 円 20 時間 1,500 円/時間 2K:5~10fps
商品名 月額基本料 月額基本料に含まれる利用時間 超過時間利用料 選択可能な RICOH THETA の解像度とフレームレート
ライトプラン
Premium
36,000 円 2 時間 18,000 円/時間 4K:5~25fps
2K:5~30fps
ライトプラン
Standard
12,000 円 2 時間 6,000 円/時間 4K:5fps
2K:5~15fps
ライトプラン
Basic
4,500 円 2 時間 2,250 円/時間 2K:5~10fps