NECは5月20日、スギ薬局のマスタ管理、仕入、発注といったマーチャンダイジング業務向けの基幹システムをAWS(Amazon Web Services)上に構築したことを発表した。同システムは、スギ薬局の全国約1500店舗ですでに本格稼働を開始している。

既存の基幹システムに比べ、新システムでは約40％以上の高速化を実現し、大量のデータの迅速な処理が可能になったという。また、基幹システムのモダナイゼーションに併せて、Webサイトプログラミング言語のHTML5によるアプリケーション開発も行った。

今回の取り組みで、本部や店舗にある約2200台の業務用PC端末のほか、スマートフォンやタブレット端末といった約5000台のスマートデバイスからもマーチャンダイジング業務が可能になった。スマートデバイスへの対応により、場所の制約を受けずに、在庫管理・発注・売上分析といった作業をリアルタイムに確認し対処できるようになったため、従業員は店舗運営の効率化を図りながら、高い専門性が必要な美容やヘルスケア領域の業務に注力できる。

  • 店頭でのスマートデバイスを活用している様子

スギ薬局では、顧客に合わせた最適な接点を持つための「スギ薬局アプリ」や健康増進を支援する「スギサポ」、化粧品電子カルテ「Carat」を導入・展開するなどDX戦略を推進している。同戦略の土台となる、今回の基幹システム構築では、ビジネス成長に合わせた柔軟な拡張性や社外パートナーとの連携が容易な接続性などを重視している。