東芝デジタルソリューションズは4月22日、IoTデータやビッグデータの管理に適した「GridDB」の新バージョンとして、アーキテクチャを刷新した「GridDB 5.0 Enterprise Edition」(GridDB 5 EE)の提供を発表した。 GridDB 5 EEでは、複数のデータモデルを単一のDBMS(DataBase Management System)内で扱うことを可能にする「プラガブルデータストア」機能を実装した。

従来、同製品で提供してきた高頻度で大量なデータ登録に適したデータストアに加え、複雑な分析を高速に行うことができるデータストアや、ログなどの文章を蓄積することが得意なデータストアを単一のDBMS内に組み込み、統合的にデータを処理することが可能となる。

同機能により、複数のDBMSが混在することによるシステムの複雑化や、構築・運用コストの上昇などを避けることができる。同社は今後、複雑な分析を高速に行うデータストアや、文章の蓄積が得意なデータストアを順次提供していく。

  • 「GridDB 5.0 Enterprise Edition」に組み込めるデータストアを順次提供

また、GridDB 5.0 EEでは、同社独自の高効率チェックポイントアルゴリズム技術HCAL(Highly efficient Checkpoint Algorithm for Large-scale data)による新チェックポイント方式を導入し、チェックポイント時のファイルへのログ書き込み量を削減し、ディスクI/O負荷を低減させた。これにより頻繁にデータの追加・更新を行うシステムでは、システムの負荷を低減させて、より多くのデータベース処理を実行可能だという。

このほか、テーブルごとに固有のブロックを割り当てることで、テーブル単位のスキャンや削除を高速化できる機能も追加された。

新チェックポイント方式の導入やテーブルスキャンの高速化などの機能改善により、データベースの性能比較するためのベンチマークテスト(TPC-H)で、17%~46%(平均26%)の性能改善を実現できたという。