ビジネスを軽快にする「ミニマリズム」という考え方
仕事をスムーズに進めるメソッドや考え方はいくつもあるが、そうしたものの一つに「ミニマリズム」がある。仕事に使うツールや資料を可能な限り最小限にしていくことで、身軽で、見通しがよく、いつでもサッと動けるようにしておくという考え方だ。
デスクの上にはほとんどものを置かない。紙の資料はすぐに電子化して管理する。可能な限り無駄を省き、物を増やさない。このような状態にしておけば、どこにいても仕事ができるようになり、テレワークにも対応しやすい。仕事に対する取り組み方はいろいろあるが、こうした考え方もある。
ノートパソコンは「ミニマリズム」のツールでもある
ノートパソコンはこのミニマリズムを具現化するツールの一つでもある。ノートパソコンはそれ単体で完結している。ディスプレイがあり、キーボードがあり、タッチパッドがあり、もちろんプロセッサ、メモリ、オペレーティングシステムを備えている。SIMが搭載できるモデルなら、Wi-Fiのない環境でインターネットにも接続できる。必要となれば、USB Type-Cでさまざまな周辺機器に接続して利用できる。
ノートパソコンは持ち運びができる。最近のモデルはバッテリー駆動の時間も長く、ホームで充電したらあとは1日中充電しないでオフィスやサテライトオフィス、カフェで作業をすることもできる。さまざまな仕事が1台でこなすことができ、ミニマリズムの実現には欠かせないツールになっている。
不満があるとすればキーボード
日本で最も使われているパソコンはデスクトップパソコンではなくノートパソコンと推測されている。持ち運び可能で、デスクトップパソコンのように場所を取ったりもしない。オフィスとホームの双方で利用するとなると、ノートパソコンは有力だ。
便利なノートパソコンだが、ノートパソコンは基本的に最初から完成品であり、あとからパーツを交換するといった使い方が難しい。特に最近のモデルは注文時にカスタマイズはできても、完成品には手を入れることが難しいモデルが増えている。買った時点でそれ以上の機能強化は難しいのだ。
特に融通が効かないのが「キーボード」だ。ノートパソコンはそれぞれが異なるキーボードを搭載している。メーカーやそのモデルにおいては共通であることが多いが、メーカー間に互換性はないし、好きなキーボードを選択できるというモデルはほとんどない。一部のモデルは日本語配列か英語配列かを選択できるが、ほぼ選択肢はない状態だ。
しかし、キーボードは入力効率を大きく左右する。仕事の効率を高めるなら、ミニマリズムであったとしても、キーボードは検討する価値がある。
ノートパソコンとサードパーティキーボードを組み合わせる
ノートパソコンというミニマムなデバイスの利点を損なうことなく、好みのキーボードを使って入力効率を高めるという目的を達成しようとすると、多くのケースで次のスクリーンショットのような配置を行うだろう。ノートパソコンの手前に利用するキーボードを設置するスタイルだ。
ノートパソコンのディスプレイは正面のままだ。しかし、この方法には以下のような致命的な問題がある。
- タッチパッドを操作するときにキーボードを超えて操作を行う必要があり、とても面倒くさい
- ディスプレイが遠くなるので見にくくなる
特にタッチパッドは致命的で、操作がしにくくなるため、結局、利き手側に別途マウスを用意したり、キーボードの手前にさらにタッチパッドを置いたりして使うようになる。こうなるとノートパソコンをデスクトップパソコンとして使うスタイルになってしまい、ミニマムな利用とは言えなくなってくる。できれば、ノートパソコンのままでサードパーティキーボードを使いたい。