凸版印刷は11月12日、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業の拡大、および新規事業の創出を目的とした試作・実験拠点「TOPPAN DIGITAL SANDBOX」(トッパンデジタルサンドボックス)を秋葉原と本所に開設したことを発表した。
同施設は、事業ポートフォリオ変革につながる新規事業の創出に向けて、同社社員同士で共創し、最新のデジタルテクノロジーを社内外から取り入れ、アイデアを試行する場として開設された。
構想・試作拠点の「TOPPAN DIGITAL SANDBOX AKIHABARA」は、ヘッドマウントディスプレイやドローンなどの各種デジタル機器のほか、3Dプリンター、レーザーカッタ―などの工作機械や工具一式が整備されるなど、自由にデジタルテクノロジーを利活用し、構想やアイデアを素早く試作できる環境が構築されている。また、社内外のプロジェクトメンバーが構想・試作に集中するためのプロジェクト専用ルームも複数用意されている。
実験・検証拠点の「TOPPAN DIGITAL SANDBOX HONJO」には、Sub6帯(4.8~4.9GHz)の周波数帯を使用したスタンドアローン構成のローカル5G基地局が構築されている。このほか、高速通信回線やWi-Fi 6などの通信環境を整備しているため、同拠点では高速通信技術の検証をはじめ、IoA(Internet of Abilities)など各種5Gアプリケーション、高精細映像やデジタルサイネージなどを用いたさまざまな実証実験が可能だ。
また、日本最大級のフォトスタジオやデジタルコンテンツ制作施設もあるため、大容量の画像や映像伝送などが行える。
同社は両拠点を活用し、XR(クロスリアリティ)/映像技術、自動認識/IoT/センシング技術、高速通信の実証実験など、デジタル領域のテーマから新規事業創出に向けた取り組みを始める。
2022年には社外メンバーとのハブ機能を持つ共創の場へと拠点を拡張し、2025年にはデジタルテクノロジーを起点とした新規事業創出を目指すという。