長崎県五島市、そらや、豊田通商、オプティム、kiipl&nap、エヌ・ティ・ティ・データ九州らが参画する「NEDO DRESS五島コンソーシアム」は10月21日、令和4年度に予定されているドローンのレベル4飛行に向けた、運航管制システムの運用実証を開始すると発表した。
ドローンのレベル4飛行とは、無人航空機の有人地帯における補助者なし目視外飛行のことを指す分類であり、市街地などで第三者の上空を含むエリアを操縦者の目が届く範囲の外で飛行する。レベル4飛行が実現することで、災害発生時の対応や、物流、環境調査などへのドローン活用が見込まれるため、サービス提供範囲が拡大すると期待されている。
同実証では、平時および緊急時を想定した物流用ドローンに加えて、緊急時を想定した海難捜索用ドローン、平時向けの農地作付け確認用ドローン、平時向けの海岸漂着ごみ調査用ドローンの4ユースケースの効果を測定する。これらの期待を、五島市福江島および周辺海域上空で最大3ユースケース同時に飛行させ、運航管理システムの運用上の課題抽出と改善方法の検討を実施する予定だ。
実証で使用する運行管理システムは、飛行計画の登録申請や、申請された計画の承認、飛行中の機体の位置情報の表示、飛行中の機体同士が接近した場合のアラート発出など、さまざまな機能を搭載する。今回の実証では、地域を飛行するドクターヘリなどの医療用有人ヘリコプターの飛行情報も同一の運行管理システム上に表示し、有人機との衝突回避行動に関する検証にも取り組む。