マイクロソフトは現在、統合開発環境Visual Studioの次期バージョンとなる「Visual Studio 2022」の開発に取り組んでおり、2021年9月22日にはその最新版であるPreview 4をリリースした。そして、それに続く形で、macOS版である「Visual Studio 2022 for Mac」についても、同9月30日に初のプレビュー版であるPreview 1(17.0 Preview)をリリースしている。このほど、Visual Studio Blogの記事「Visual Studio 2022 for Mac Preview 1 is now available!」で、このプレビューリリースにおけるポイントが紹介された。
Visual Studio 2022 for Macにおける重要なポイントとしては、ユーザーインタフェースをすべてネイティブのmacOS UIで実装し直したことが挙げられている。これによって、Macユーザーにとっては普段の使い慣れたユーザーエクスペリエンスでアプリケーションの開発を行える。
さらに、ネイティブ実装になったことで、IDEのパフォーマンスも大幅に向上したこと、長年のUIバグが解消されてクラッシュが減ったことなども挙げられている。
開発ツールに関しては、Preview 1では.NET 6 RC1を使用しており、これによって.NET 6およびC#10の開発がサポートされている。さらに、.NET Core 3.1以降を使用したWebアプリケーションおよびクラウドアプリケーションの開発、Xamarinを使用したモバイルアプリの開発、そしてUnityを使用したゲームの開発も引き続きサポートされているという。
一方で、Microsoftが注力しているマルチプラットフォームアプリ向けのUI開発フレームワーク「.NET MAUI」は、まだサポートされていない。.NET MAUIについては2022年第2四半期のGAリリースを目指して開発が進められているため、Visual Studio 2022 for Macでは2022年初頭以降のプレビュー版でサポートを追加する予定だという。現在は.NET MAUIプロジェクトを開くことはできるものの、使えるのは一部の機能だけに限定されており、ワークロードのインストールやビルド、デプロイ、デバッグなどを行うことができないとのことだ。
Visual Studio 2022 for Macのプレビュー版はMicrosoftの下記のWebサイトから無償でダウンロードすることができる。同社では、ユーザーからのバグレポートをはじめとするフィードバックを募集している。