NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とパナソニック システムソリューションズ ジャパンは、NTT Comが2021年4月に開設した実証実験や共創を行うための環境「CROSS LAB for Smart City」(以下 CROSS LAB」」において、顔認証を統合IDとするデータ利活用事業の共創を6月より開始したと発表した。

  • 「CROSS LAB for Smart City」

  • CROSS LABのアセット

CROSS LABは、SmartCityの街づくりに向けてさまざまなパートナーと、知見や技術を持ち寄り、オープンかつアジャイルな開発と共創が出来る場としていくことがコンセプトだという。

NTT Com ビジネスソリューション本部 スマートシティ推進室長 塚本広樹氏は「センサーデータから取得できるデータは膨大だ。そのデータをSmart Data Platform for Cityで、バーチャル空間でのシュミレーションや予測を行い、その結果をリアルの街にフィードバックしていきたい」と語った。

  • NTT Com ビジネスソリューション本部 スマートシティ推進室長 塚本広樹氏

今回の共創では、NTT Comの「Smart Data Platform for City」上で、顔画像とひもづいた情報を統合IDとして管理し、CROSS LABのさまざまなシステムと連動。顔画像をIDに活用することで、入退ゲートの顔認証で得た属性情報に応じて、室内のエリアごとの照明や空調を制御する。例えば、色を正しく見る必要がある印刷やデザイン関係の仕事をする人のエリアでは照明を自然光に近い明るさにするなど、一人ひとりの業務内容に合わせた環境作りをすることを目指す。

  • 今回の共創の内容

NTT Comのデータ利活用基盤の1つである「Smart Data Platform for City」と、パナソ ニックの「顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システムKPAS(ケイパス)」を連携し、非接触での入退室や、属性に合わせたパーソナルな照明・空調制御をおこなうことで、オフィスでの生産性向上をめざすという。

そして、両社は今後、顔認証を統合IDとした利便性の高い新たなソリューションの提供をめざすという。一例として、朝の出社時に一人ひとりの行き先階を把握しエレベータの制御を行うことで、利用者を効率よくエレベータに誘導することが可能にしたり、また、スタジアムやアリーナにおいては、タッチレスな入退場や決済環境に加え、一人ひとりに合わせたパーソナルなファンサービスの提供を検討しているという。

  • 今後のユースケース