Visual Studioエンジニアリングチームは6月2日(米国時間)、「Visual Studio 2019 for Mac version 8.10 is now available|Visual Studio Blog」において、Visual Studio 2019 for Macの最新版となるバージョン8.10をリリースしたと伝えた。この最新版には、.NET 6のプレビュー版である.NET 6 Preview 4のサポートが含まれている。

.NET 6は2021年11月に正式リリースされる予定となっている次期バージョンの.NETである。Microsoftは現行の.NET 5で.NET Framworkと.NET Core、およびXamarinの統合を実現したが、それに続く.NET 6は、この統合フレームワークにおける初めての長期サポート(LTS)版になる予定だ。Visual Studio for Mac 8.10が.NET 6 Preview 4をサポートしたことで、Mac向けアプリケーションの開発者もこのプレビュー版を試すことができるようになった。

  • Visual Studio for Mac 8.10 バージョン8.10 ー 画像:Visual Studio Blogより

    Visual Studio for Mac 8.10 バージョン8.10 引用:Visual Studio Blog

その他の変更点としては、CocoaベースのネイティブUIへの移行について、一部機能が試験的に公開されたことが挙げられている。Microsoftは現在、macOS版Visual StudioのネイティブUIへの書き換えを進めているが、バージョン8.10ではその一部であるソリューションライブラリとNuGetダイアログを見ることができるという。ただし、ネイティブUIへの移行作業は現在もまだその途上にあり、完了はVisual Studio for Mac 2022のリリースまで待つ必要がある。

Apple M1のネイティブサポートは、将来的な目標としては掲げられているものの、このリリースにはまだ含まれていない。現在は互換ソリューションであるRosetta 2を使うことで、M1搭載のMacでもVisual Studio 2019 for Mac 8.10を実行することができる。