ウイングアーク1stは5月20日、運送会社向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する新クラウドサービス「IKZO(イクゾー)」を発表し、運送会社におけるデータの可視化により業務改善を図る「IKZOアナリティクス」を提供開始した。

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IKZOは、運送会社のヒト・モノ・カネを可視化するというクラウドサービス。一方IKZOアナリティクスは、配車データを含む受発注データ、デジタコ(デジタルタコグラフ)データ、原価・コストデータや勤怠情報などのデータを、BIダッシュボードである「MotionBoard Cloud」を使用して可視化することが可能。

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同サービスの特徴としては、「トラックと人の生産性の向上」「収益構造や労働環境の改善」「ワンクリックでの帳票作成」の3点がある。

トラックと人の生産性向上については、まずトラック1台またはドライバー1人の原価、売上や粗利を可視化し、稼働状況を把握することで生産性の向上につながるという。また、デジタコの作業データを地図上に表示し、運行実績を可視化できる。加えて、属人化していた配車業務を配車表一覧で確認できるほか、稼働状況や労務状況をガントチャートで直観的に把握できるとしている。

収益構造や労働環境の改善に関しては、まず取引先や案件ごとの収支を可視化することで、最適な配車の割当や稼働率の向上に役立てられるとのこと。さらに、事業所ごとの売上、原価、利益を容易に表示して分析できる。また、ドライバーの拘束時間、運行時間や売上高を表示でき労務管理に使用可能だ。

帳票作成に関しては、請求書や支払明細書を一括で出力できるとのこと。計算などの手作業での帳票作成が不要になり、作業時間を削減するとしている。

同サービスの提供に併せて、「データ入力を行う『入力支援』」「初期設定をサポートする『導入支援』」「定期的な活用支援を行う『APサポート』」を提供し、運送に関わる日常業務のデジタル化に不慣れな環境でも、物流ソリューションの専門チームが課題を解決しながら支援し、導入から運用の定着までをサポートするという。

なお2021年夏には、同サービスと連動して配車業務の可視化を図る「IKZO Web」を提供する予定だ。