アライドテレシスは5月17日、フィリップス・ジャパンと共に、搬送用生体情報モニタと無線LANソリューションを組み合わせた接続性の共同検証を、2月下旬に実施したと発表した。一時的に通信が劣化した場合でも回復時に正常に復旧できることを確認したという。
生体情報モニタは、心電図や呼吸数などのバイタルサインを測定・表示する医療機器であり、搬送用製品は主に日常動作が可能な患者への装着や病院内での搬送時など、移動を伴う場面で使用されている。
その利用時には、患者がいる場所を問わず体調の異変を早期に発見し素早く対応できることが重要という。そのため、電子カルテなど各システムとの間で相互に接続でき、リアルタイムでデータの共有が行える無線LAN環境が必要になる。
両社が実施した共同検証では、アライドテレシスの無線LANソリューションにより、搬送用生体情報モニタの安定した利用環境の実現性を検証した。
その結果、アライドテレシスの無線LANアクセスポイント「AT-TQ5403」および自律型無線LANソリューション「AWC(Autonomous Wave Control)」を用いて、フィリップスの搬送用生体情報モニタ「IntelliVue X3」および「IntelliVue MX40」の利用に適した無線LAN環境を提供可能であることを確認したとのこと。
医療機器と情報ネットワークが無線でスムーズに相互接続でき、常に体調のモニタリングが行えることで、患者と医療スタッフの安心・快適性の確保が可能になる。今回の検証では、AT-TQ5403およびAWCを用いた通信環境においてIntelliVue X3およびIntelliVue MX40で検証機器と通信を行い、それぞれ正常に接続可能であることを検証した。
また、割り当てたチャンネルでの各デバイスが正常に動作することに加え、デバイスの移動による電波状況の変化を想定し。「異なるチャンネル間を移動してローミングが発生した際、正常動作の継続が可能であること」「電波の届かない場所への移動など、一時的に通信が劣化した場合でも回復時に正常に復旧できること」の2点を確認したという。