富士通は10月8日、日本マイクロソフトと、製造現場のDXに向け、ローカル5Gを活用してリアルタイムに施設内のデータを可視化するシステムの有効性を検証したことを発表した。

  • システムイメージ図

    システムイメージ図

同システムは、ローカル5Gの検証施設「FUJITSU コラボレーションラボ」において、同社のローカル5Gネットワークを通して、同施設内を動く人や無人搬送車両の高精細映像、カメラやモバイル端末、サーバなどの稼働データを、日本マイクロソフトの「Azure IoT Edge」プラットフォームにて分析し、富士通のものづくりデジタルプレイス「COLMINA」上で人や無人搬送車両、設備の状況を一元的に可視化するものだ。

今回の検証は、製造現場で想定されるローカル5Gのユースケースおよび今回構築したシステムの有効性を検証したもの。ローカル5Gネットワーク、エッジコンピューティングとクラウドシステムの統合による効果検証やエッジコンピューティングによる映像分析、リアルタイム処理の実現、クラウドによる施設内設備・情報の一元管理の実現といった検証を行った。

  • COLMINAによる各種データの可視化画面

    COLMINAによる各種データの可視化画面

ローカル5Gとクラウド環境を統合することにより、ネットワークやアプリケーション処理の負荷に応じた最適なシステムを実現したという。

富士通は今後、日本マイクロソフトとともに、この検証で得られた知見をもとに2020年度内に同社のネットワーク機器の製造拠点である小山工場での検証を実施し、グローバル展開も視野にソリューションの共同開発を進めていくとしている。