Mozillaは2020年3月、「ntent to unship: FTP protocol implementation - Google Groups」などにおいてFTPプロトコルを削除する計画であることを発表した。当初の計画では、次のタイムラインでFTPプロトコルの無効化および実装の削除が予定されていた。
対象や時期 | 内容 |
---|---|
Firefox 77 | FTPプロトコルサポートをデフォルトで無効化 |
2021年早期 | FTPプロトコルサポートコードを削除 |
Firefox 78 ESR | このESR版ではFTPプロトコルは有効化しておく |
しかし、Mozillaは4月13日(米国時間)、「What to expect for the upcoming deprecation of FTP in Firefox|Mozilla Add-ons Blog」において、新型コロナウイルスの影響を鑑み、次のように、慎重に作業を進めるように路線を多少変更すると説明を行った。
- Firefox Nightly (Firefox 77)では既にFTPの機能をデフォルトで無効化した。ただし、2020年7月に公開が予定されているFirefox 79リリースまでは、FTPプロトコルサポートを有効化した状態でリリースチャンネルからのリリースを実施する
- 新型コロナウイルスの状況によっては、2020年7月以降(Firefox 79以降)においても同様にFTPプロトコルを有効化した状態でリリースを行う
Mozillaは、FTPプロトコルを使用する拡張機能はリリースチャンネルでは動作するが、Nightlyでは動作しない可能性があると説明。FTPプロトコルを使用する拡張機能をメンテナンスしている場合は、Nightlyで試験を行って修正に取り組んでほしいと呼びかけている。また、長期的にはFTPプロトコルを使用しない方向に舵を切ることを推奨している。
MozillaはFirefoxからFTPプロトコルのサポートを削除する理由として、FTPプロトコルが古くセキュリティを考慮して設計されておらず、安全性が低いこと、使用頻度が低いことなどを挙げている。同様の取り組みは他の主要Webブラウザでも進められている。