デルおよびEMCジャパンは、東京三田の東日本支社「カスタマーソリューションセンター」内に、AIテクノロジーと先進技術への理解を深めることや、AIソリューションのデザインおよび展開について実践的なハンズオン エクスペリエンスを提供する「Dell Technologies AI Experience Zone」を開設した。
両社の顧客担当営業を通じて、無料で利用できる。
「AI Experience Zone」には、インフラ環境として、PowerEdge C4140、R640、R740といったサーバ、NVIDIAのGPU(V100、T4)、ストレージとしてIsilonF800/H500を用意。また、インテルのオープンソースAIソフトウェア、AI エコパートナーのソリューションが利用できる。
デル カスタマーソリューションセンター センター長の相場宏二氏は、「AI Experience Zone」の特徴について、専用ネットワーク通じて、グローバルに19カ所あるカスタマー ソリューション センターのGPUなどのリソースも利用できる点や、HPC/AIスペシャリストのサポートを受けられる点を挙げた。
デル ソリューション本部 シニアビジネス開発マネージャ 増月孝信氏は、「AI Experience Zone」を利用することによる顧客メリットについて、具体的な操作や動作イメージを体験できる点、新しい技術を評価できる点、Dell Technologiesのパートナーソリューションの情報が得られる点、課題解決に向けスペシャリストとのディスカッションの機会が得られる点などを挙げ、パートナーには、商談の機会が増える、デモ用施設を自社で持つ必要がない、Dell Technologiesの最新技術が得られる、Dell Technologiesの営業担当へのアクセス/相談の機会が得られる、他社とのビジネス連携などがメリットがあるとした。
この施設の先行利用ユーザーで、産業界向けの翻訳エンジンを提供するロゼッタ 執行役員 CSO SI本部 本部長 木村浩康氏は、ディープラーニングにおけるGPUの利用について、GPUの世代が変わったときに数倍性能が変わる場合があるので、最新のGPUを利用したほうがメリットが大きい点や、非常に電力を消費(通常サーバの10倍くらい)し、冷却の能力も求められるので、利用するデータセンターでこの部分を確認する必要があるとアドバイスした。
デル 日本最高技術責任者(CTO) 黒田 晴彦氏は、「2030年には いたるところデータが生成され、最適な場所でそれが処理されるようになる。2025年に163ZBのデータが生まれると予測されており、データをビジネスに活かしてことで企業が競争するようになる。これまでは、企業側に技術があり、それをユーザーに提供していたが、今後はユーザー側のデータを利用してビジネスを行うようになる。そのため、分析においてマシンラーニングを利用することが重要になる。それを気軽に体験する場としてAI Experience Zoneを開設した」と挨拶した。