NTTドコモは1月31日、成田国際空港と成田空港第3ターミナルにおいて、ディスプレイに表示されたキャラクターを通じて遠隔での有人案内を受けることができる「遠隔アバター案内」の実証実験を2月3日から開始すると発表した。
空港で5Gを活用した遠隔での有人案内を実施するのは日本初(空港における施設案内業務を5Gネットワークを活用して、遠隔地にいるオペレーターがアバターを介してリアルタイムに案内応対するための実証実験)の取り組みだという。
実験では、ドコモが2020年春に商用サービス開始予定の5Gを活用し、遠隔アバター案内のカウンターに設置しているマイクやカメラから問い合わせ音声データ、映像データを遠隔地にいるオペレーターに伝送することで、ディスプレイ上のアバターが直接対面しているかのように案内を実施する。
遠隔アバター案内は今後商用化を目指しており、実証における5G通信の実用性や遠隔アバター案内に対する旅客者のニーズを検証し、商用化に向けた最適化を図る。
実験を通じて、将来的に空港内のお客さま案内業務において居住地や服装を問わず遠隔地からでも実施可能になり、空港スタッフの採用機会の拡大を目指す。また、OB/OGスタッフのノウハウの活用や多言語対応などによる案内品質の向上、緊急時における案内ディスプレイなどの設置場所の変更なども視野に入れている。
なお、本実験でのアバター製作はGugenkaの協力を受けている。ドコモは、5G通信の拡大に伴い、AI・IoTのほか各交通機関の運行情報などを連携することで、空港スタッフの働き方改革の促進や、有人対応・多言語対応の案内を必要とする他業界への展開に向けた検討を進めていく考えだ。