NECは12月3日、中小規模システム向けにファイル管理ソフトウェアと稼働状況を報告するサービスを標準搭載したファイルサーバ「iStorage NS300Ri」を発売した。価格は52万8000円(税別)から。

  • iStorage NS300Riの外観

新製品は、1U筐体のファイルサーバにファイルサーバ統合管理ソフトウェアである「NEC Information Assessment System」(NIAS)の可視化機能を標準搭載し、システムの構成情報や稼働状況を収集し定期的にサーバ状況を報告する「サーバ診断カルテ」にも対応する。

標準搭載するファイルサーバの運用管理を支援するNIASの一部機能は、あらかじめインストールした状態で出荷するため、利用者はすぐにNIASの可視化機能を使用可能という。ファイル使用状況ログの分析によりデータ増加予測を提示し、ファイル整理やハードウェア増設タイミングの検討を支援するとしている。

  • 運用状況の確認画面

さらに、容量削減やアクセス権管理などのNIASのその他機能を利用したい場合は、ライセンス購入により再インストール不要でスムーズに利用可能になるという。

装置の稼働状況については、これをレポートするサーバ診断カルテを利用可能で、ファイルサーバの稼働状況を監視し、CPUやメモリ、HDDなどに加え、ハードウェアログに対しても診断コメントを提供することで、トラブルの兆候・傾向を可視化し、事前対処を可能にするとしている。

  • 機器のリソース使用傾向の可視化画面

NIASとの連携により、毎日管理画面を見られない管理者へ、容量整理の支援や、バックアップタスクを正しく実行しているかなどを監視し管理者に通知するなど、ファイルサーバの運用管理業務を支援する。

性能に関しては、筐体の中に3.5型SATA HDDを4台(最大32TB)搭載し、第2世代 インテルXeonスケーラブル・プロセッサの採用や、高速データ転送可能なメモリを最大256GBまで搭載可能にすることで、従来比約16%の性能向上を図ったという。

これにより、バックアップやセキュリティなどの高負荷アプリケーションなどにも対応できるパフォーマンスを実現するとしている。