TikTokは10月25日(米国時間)、「Statement on TikTok's content moderation and data security practices - Newsroom|TikTok」において、米国政府がTikTokに対して抱いている懸念は存在しない旨を発表した。

  • Statement on TikTok's content moderation and data security practices - Newsroom|TikTok

    Statement on TikTok's content moderation and data security practices - Newsroom|TikTok

TikTokは短いビデオデータを共有するためのプラットフォームおよびそのアプリ。AndroidとiOS向けにアプリが提供されている。TikTokは5億人のユーザーが存在すると見られており、デジタル文化の形成において重要なインフラストラクチャとしての役割を担うようになってきている。

こうした大規模なサービスに対し、米国政府関係者が懸念を示し始めている。その内容は、中国政府の指示でデータが開示されたり、削除されたりする危険性があるのではないかというもので、現在議論の対象になっている(「LEADER SCHUMER, SENATOR COTTON REQUEST ASSESSMENT OF NATIONAL SECURITY RISKS POSED BY CHINA-OWNED VIDEO-SHARING PLATFORM, TIKTOK, A POTENTIAL COUNTERINTELLIGENCE THREAT WITH OVER 110 MILLION DOWNLOADS IN U.S., ALONE」)。TikTokから発表された声明は、こうした米国政府の懸念の払拭を狙ったものと見られる。

TikTokは声明の中で、米国ユーザーのデータは米国内に保存されており中国の法律の対象外であること、バックアップデータはシンガポールに存在しており、こちらも中国の法律の対象外であると説明。また、これまで中国政府からデータ削除の命令を受けたことはなく、今後求められても削除することはないとしている。

さらに、TikTokは中国政府を含め海外の政府の影響を受けることはなく、さらに中国でのシステム運用も行っていないこと、今後もその予定はないことなどを説明している。

TikTokと中国政府の関係に関する懸念はこれまで何度も上がっている。TikTokはシステム運用を中国以外で行っていることを説明することで、こうした懸念を払拭していく狙いがあると見られる。