JPCERTコーディネーションセンター(Japan Computer Emergency Response Team Coordination Center:JPCERT/CC)は8月7日、「Japan Vulnerability Notes(JVN)」に掲載した記事「JVNVU#97511331: キヤノン製デジタルカメラにおける複数の脆弱性」において、キヤノン製デジタルカメラに複数の脆弱性「CVE-2019-5994」「CVE-2019-5998」「CVE-2019-5999」「 CVE-2019-6000」「 CVE-2019-6001」「CVE-2019-5995」が存在すると伝えた。
脆弱性の影響を受けるプロダクトは次のとおり。
- EOSシリーズ (デジタル一眼レフ、ミラーレス)
- PowerShot SX70HS
- PowerShot SX740HS
- PowerShot G5XMarkII
今回、海外のセキュリティ調査機関によって、上記の製品が実装しているPTP(画像転送プロトコル)通信とファームウェア・アップデートに関する脆弱性が指摘されたという。これら脆弱性を悪用されると、攻撃者によって遠隔からの攻撃で任意のコードが実行されたり、不正規のファームウェアなどにアップデートを実施される危険性がある。
これら脆弱性は、ネットワークを介して第三者に乗っ取られたPCやスマートフォンなどのモバイル端末にカメラを接続することにより、カメラが攻撃を受ける可能性があるというものであることから、キヤノンは、セキュリティ対策の安全性が確認できないフリーWi-Fiなどのネットワーク環境で使用するPCやモバイル端末にカメラを接続しないよう呼びかけている。
キヤノンは、Wi-Fi機能を持つ以下の製品については、ファームウェアのアップデートを進めていくとしている。本稿執筆時点で、EOS 80 Dについては脆弱性に対応したファームウェアが公開されている。
- EOS-1D X
- EOS-1D X Mark II
- EOS-1D C
- EOS 5D MARK III/MARK IV
- EOS 5Ds/5Ds R
- EOS 6D/6D MARK II
- EOS 7D MARK II
- EOS 70 D
- EOS 80 D
- EOS Kiss X8i
- EOS Kiss X9i/X9
- EOS Kiss X10
- EOS 8000D
- EOS 9000D
- EOS Kiss X80
- EOS Kiss X90
- EOS R/RP
- EOS M2/M3/M5/M6/M10/M100
- EOS Kiss M
- PowerShot SX70HS
- PowerShot SX740HS
- PowerShot G5XMarkII