NECは3月7日、OPAE(Open Programmable Acceleration Engine:FPGA製品の複数の世代やプラットフォームの間で一貫したAPIを提供するソフトウェア・プログラミング・レイヤ)に対応したFPGA(Field Programmable Gate Array:機能を構成する回路を再構成できる集積回路)搭載ネットワークインタフェースカードを用いた、5Gコアネットワーク向け次世代U-Plane(User Plane:利用者が送受信するデータ)ソリューションを開発し、2020年以降の製品化を目指すと発表した。

同ソリューションは、5Gに求められる通信の高速処理を汎用サーバとFPGAを組み合わせて実現するものとなり、主な特徴として「5Gの要求性能を満たす20Gbpsの高速処理を実現」「緻密なパケット制御を実現」の2点を挙げている。

高速処理の実現については、利用者が送受信するU-Planeパケットの処理において、ソフトウェアでは時間を要していた処理の一部をFPGAにオフロードし、汎用サーバ上のソフトウェアとFPGAを組み合わせた処理技術を開発。これにより、U-Planeパケットの処理を1ユーザ当たり20Gbps以上に高速化し、5Gの要求性能を満たす仕様を実現したという。

パケット制御に関しては、FPGAの高速処理により、緻密なパケット制御を実現しており、5Gで想定される通信の大容量化とトラフィックの多様化に対応し、イベント時や災害時など状況に応じて、サービス毎のネットワーク優先制御や帯域保証を可能としている。

同ソリューションの基本アーキテクチャは、U-Plane以外の多様ななネットワーク系アプリケーションへも適用可能であり、多種多様な5G向けソリューションの実現に貢献するという。