日本通運は2月25日、インテルおよび日本ハネウェル(以下、ハネウェル)と協業し、IoT技術の活用により医療品や精密機械など厳格な品質が要求される輸送の状況を可視化する新サービス「Global Cargo Watcher Advance(以下、GCWA)」の提供を開始すると発表した。

同サービスは、貨物に取り付けられたセンサータグ(子機)を通じて、温度・湿度・衝撃・傾斜・照度・位置などのデータを計測し、トラックや倉庫内に設置されたゲートウェイ(親機)を通してデータをクラウド上にアップロードすることで、顧客と同社の双方で輸送状況をリアルタイムに把握できるというもの。

顧客は専用のWebサイトから、貨物の所在把握や各項目の計測情報をグラフで閲覧可能。これにより、データ収集や分析にかかる時間などの手間を削減し、物流の省力化・効率化を図ることができる。

  • 「Global Cargo Watcher Advance」イメージ

なお、同サービスではインテルのテクノロジーを活用し、ハネウェルがセンサータグとゲートウェイ、Webサイトを用いたデバイスとシステムを構築。日本通運が顧客への提供を担う。

なお、三社は顧客の利便性向上と、生産性の改善や労働力不足といった物流業界が抱える課題の解決に向け、物流のIoT化推進について協業することに合意し、相互協力の促進を目的とした覚書を締結した。この枠組みのもと今後、蓄積した輸送情報をAIを用いて活用し、GCWAの機能強化を図っていく考えだ。

  • 協業体制相関図