タイ王国国立大学 Prince of Songkla University(PSU)プーケット校と日立製作所は2月20日、タイ語の自然言語処理分野において共同研究を開始し、研究の第1フェーズとして、AIを活用してタイ語文書を「ポジティブ」「ネガティブ」「ニュートラル」に分類できる感性分析エンジンのプロトタイプを開発したことを発表した。
PSUは、ソーシャルメディアから収集した約1億語のタイ語データを精査し、大規模・高精度なタイ語感性辞書を構築するなど、タイ語言語処理分野で数少ない有数の研究機関の1つ。日立では、2018年10月より、日本語の各種メディアや会話記録から、顧客の声を約1300種類の話題・感情・意図に分類できる「感性分析サービス」を提供している。
今回発表されたエンジンは、ソーシャルメディアから収集した約1億語のタイ語データをもとに精緻化した感性辞書で分析を行う。そのため、特殊な口語表現が多く、他言語に比べ処理が難しいことで知られる、ソーシャルメディアでのタイ語表現に対応する高精度な感性分析を実現する。
今後、実用化に向け、FacebookやTwitterなどソーシャルメディアから発生するリアルタイムデータを活用してプロトタイプの評価を共同で行い、2019年4月より日立の「感性分析サービス」において実装する予定。