GoogleのソフトウェアエンジニアであるChandler Carruth氏は1月16日(米国時間)、LLVMのメーリングリストに投函したメール「[llvm-dev] [Job Ad] Google is hiring for new LLVM and Clang teams」において、GoogleがLLVM Clangに関する作業を行う2つの新しいチームを編成していると伝えた。同チームに興味がある開発者に対して連絡を呼びかけるなど、雇用も含めてチームの強化に取り組んでいるとしている。

  • [llvm-dev] [Job Ad] Google is hiring for new LLVM and Clang teams

    [llvm-dev] [Job Ad] Google is hiring for new LLVM and Clang teams

まず、1つのチームはC++ツールチェインおよび開発ツールを内部プラットフォームに移植するためのもの。このチームはビルドシステム、コンパイラ、リンカ、ランタイム、標準ライブラリなどを含めて複数のGoogleチームに対して完全なC++開発環境を提供することを業務としている。C++を利用しているGoogle内部のチームと物理的に近い場所で仕事を行っており、勤務先として米国カリフォルニア州サニーベールにあるGoogleヘッドクォータ近くのキャンパスが示されている。

もう1つのチームはセキュリティ問題に取り組みチームとなる。プロセッサの脆弱性であるSpectreのような問題の解決を念頭に置いており、こうしたセキュリティの問題に対してプログラミング言語およびコンパイラの側面から解決に取り組むことを目指している。こちらのチームはサニーベールに加え、ワシントン州のカークランド近くのキャンパスが勤務先として用意されている。

LLVM ClangはC/C++のコンパイラインフラストラクチャとして強い成長を見せているほか、多くのベンダーやプロジェクトがLLVM Clangをベースのコンパイラ環境として採用しており、高い人気を誇っている。