東日本旅客鉄道(JR東日本)は4日、新幹線車内で無料公衆無線LAN(「JR-EAST FREE Wi-Fi」)を使った雑誌やコミック、動画などのコンテンツ配信サービスの実証実験を来年1月から期間限定で開始することを発表した。
旅行はもちろんのこと、新幹線をはじめとした鉄道を活用した遠距離の往来は、日常とは違う楽しみを味わえる。矢継早に切り替わる車窓からの風景、普段は食さない種類の弁当を食べながら、遠い目的地に胸を躍らせる。また、座席に腰をおろし、流れる風景を背景に持ち込んだ書籍や雑誌を読むのも趣深い。部屋で読むのとは異なった新鮮な感覚で読めるものだ。
JR東日本は4日、新幹線車内での無料公衆無線LAN「JR-EAST FREE Wi-Fi」を用いた無料登録不要でのコンテンツ配信の実証実験を期間限定で行うことを発表した。
7月に発表された同社グループ経営ビジョン「変革 2027」は、会社発足から30年間で培った鉄道のインフラ技術や知見を、ヒトが生活する上での「豊かさ」へとこれからの10年に活かすビジョンで、生活サービスやIT・Suicaサービスなどに経営資源を振り向けていくことで鉄道の新たな成長エンジンを構築してくものだ。日本列島を繋ぐ人の大動脈としての期待も大きい鉄道の様々な分野におけるサービスには期待がかかる。
1月21日から3月28日までの期間中に行われる実証実験は、東北・北海道新幹線 E5系、秋田新幹線E6系、上越新幹線E7系、北陸新幹線E7系のうち無料公衆無線LANサービス「JR-EAST FREE Wi-Fi」を提供している車両を対象に、下記区間で無料で雑誌やコミック、動画コンテンツなどを配信する。
・東北・北海道新幹線:東京~新函館北斗
・秋田新幹線:東京~秋田
・上越新幹線:東京~新潟
・北陸新幹線:東京~金沢
JR-EAST FREE Wi-Fi(SSID:JR-EAST_FREE_Wi-Fi)に接続し、サービス「noricon」のバナーをタップするか新幹線のシートポケット内のリーフレット印刷QRコードでコンテンツにアクセスできる。コンテンツはコミック・ガイドブックなど約170冊、クーポンなど約70施設、雑誌約1,200冊、アニメ動画や旅行コンテンツ約30本などが無料で活用できるようになる。同社は"移動中の時間を楽しく過ごしてもらう"ことを目的として述べている。同社の「変革 2027」には、技術やサービスの充実が実現していく価値として"心豊かな生活"も掲げられている。