インテックは11月28日、富山第一銀行と共同でブロックチェーン技術を応用した行内デジタル通貨の実証実験を開始した。ブロックチェーンの有効性とキャッシュレス決済の有効性の検証を目的とし、期間は2019年4月23日までを予定している。

  • 実証実験のイメージ

    実証実験のイメージ

同実験では、富山第一銀行が本店内にデジタル通貨専用の口座を設け、行員が振り込んだ日本円と同額のデジタル通貨(1円=1FBC(First Bank Coin))を発行する。

インテックと富山第一銀行が開発したスマートフォンアプリ「First-B Pay」を使用することで、本店内売店での商品購入や、行員の個人間送金、残高照会が可能になる。商品を購入したい場合は、商品に付いているQRコードをスマートフォンで読み取ることで決済が完了する。

インテックは、実証実験で得た使い勝手の評価や利用状況を分析することで、今後地域通貨で想定される課題を抽出するほか、IoTやAI技術と組み合わせたシェアリングエコノミーでの活用を検討している。

具体的な検証内容としては、ブロックチェーンの正確性、キャッシュレス決済の有効性、利用者の操作性、取引情報の履歴確認、デジタル通貨流通量の状態確認、システムの処理性能、運用操作性、拡張性、障害時の回復性などを挙げている。

なお、デジタル通貨を処理するブロックチェーンは、全国銀行協会が設置した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」を使用する。