NECは11月8日~9日、東京・有楽町の東京国際フォーラムにおいて、プライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO 2018」を開催する。11月7日には、展示会場がプレス向けに事前公開されたので紹介する。

会場は「NEC Safer Cities」「NEC Value Chain Innovation」「Digital Transformationを加速するプラットフォーム/サービス」の3エリアに別れ展示されており、NECが注力しているAIと顔認証関連の展示物が多かった。

  • 展示会場

空港の手続きを顔認証で実現

入口を入ってすぐの「NEC Safer Cities」に設けられていたのが、空港での顔認証の活用。空港では、予約番号を記載したEチケットや搭乗券を利用するが、それを顔認証で行おうというもの。

  • Smart Transportationブース

具体的には、入出国審査やチェックイン、ゲート案内、搭乗ゲートの手続きを顔認証で行っていた。

入出国審査は、入手国カードをスマホアプリで実現し、それをパスポートと組み合わせて読み込ませることでゲートを通過させる。入手国カードは、アプリに入力後、内容をQRコードに変換することで、キオスク端末に読み込ませ、ゲートを通過させる。

  • 入手国カードをスマホで実現。これをQRコードに変換して、左のキオスク端末に読み込ませる

  • チェクインも顔認証だけで実現

  • 搭乗ゲートの顔認証装置

  • サイネージのカメラで顔認証し、搭乗ゲートを案内

スマートシティソリューション

「NEC Safer Cities」のコーナーで参考出展されていたのは、スマート街灯ソリューション。街灯以外に、Wi-Fi通信機、カメラ、デジタルサイネージ、スピーカー、各種センサーを搭載。センサーでは、Wi-Fi群流センサーを搭載し、近くのFi-Wiがオンになっているスマートフォンを検出し、群衆の数を測定できる。これらはニーズに応じて搭載する機能を選択できるという。

  • スマート街灯(参考出展)

同じくスマートシティ向けに参考出展されていたのは、地域安全見守りサービスで、監視カメラの画像を解析し、群衆の滞留や離散を検知できるほか、音状況認識技術により、ガラスの割れる音や悲鳴等により、カメラの死角で発生している危険を検知する。

  • 地域安全見守りサービス(参考出展)

巨大ドローンを展示

「NEC Safer Cities」のコーナーで一際目立っていたのがこのドローン(大型無人機模型)。実物サイズは、3.7m×3.7m×1.3m(展示模型は実物の87.5%)。用途は決まっていないが、今後実証実験を行っていくという。NECは推進装置(アクチェエータ)と飛行制御技術を開発しているという。

  • 大型無人機模型(参考出展)

AIで健康管理

AI(NEC the WISE)の活用では、検診結果予測シミュレーションを展示。過去の検診データをAIで分析し、将来の病気などの健康リスクを表示する。

  • 検診結果予測シミュレーション(参考出展)

無人店舗ソリューション

JR東日本は、無人決済店舗の実証実験を赤羽駅で実施したが、会場では、NECが台湾セブン-イレブンに提供した 顔認証による決済システムを展示していた。

入口/出口のゲートを顔認証で解除するほか、棚から手に取った商品に関する情報をサイネージディスプレイに表示。また、決済はパッケージの画像認識により合計額を自動算出し、登録されたクレジットカードやIDカードで決済する。社内売店での利用などを想定しているという。

  • 店舗の入口ゲート(顔認証)

  • 商品を手に取るとパッケージを認識して上部のディスプレイに商品の詳細情報やキャンペーン情報を表示

  • レジに商品を載せるとパッケージを認識して支払い額を自動計算する

AI/VRを利用した業務改革

また、AI/VRを利用した会議システムも展示していた。参加者はヘッドセットを装着して参加する。特徴はAIがアシスタントとして参加し、過去の資料を検索して表示したり、議事録を作成したり、次回の会議室予約などを行い、会議をサポートする。

  • 会議で利用するヘッドセット

  • VR会議画面。AIがシスタントとして参加