NECは10月1日、アンゴラケーブルズ社と締結したアンゴラとブラジルを結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「SACS(South Atlantic Cable System、サックス)」の建設工事を完了し、アンゴラケーブルズ社に引き渡したことを発表した。

SACSは、アフリカ大陸(アンゴラ・サンガノ)と南米大陸(ブラジル・フォルタレザ)を結ぶ南大西洋を横断する光海底ケーブルシステムであり、NECにとって大西洋で初めて手掛けたプロジェクトとなる。

  • 光海底ケーブル「SACS」ルート図

光海底ケーブルの総延長距離は約6200kmで、毎秒100ギガビット(100Gbps)の最新の光波長多重伝送方式を採用し、最大設計伝送容量は毎秒40テラビットとなっている。

アンゴラを含むアフリカの主要国では経済成長に伴う国際通信需要が近年増加しており、特に経済大国のブラジルや、ブラジルを経由した米国との通信を可能にする国際通信ケーブルの整備が求められているという。

SACSはこうしたニーズに応えるもので、陸揚げ地のブラジル・フォルタレザで米国につながる海底ケーブルと接続することで、アンゴラからブラジルを経て米国に至る新たな広域通信ネットワークを実現するほか、石油関連産業への依存が高いアンゴラの通信ハブとしての地位向上、産業多様化に貢献する。