NECは、倉庫内作業における要員マネジメントを最適化する「物流リソースマネジメントサービス」を2019年1月より提供すると発表した。

同社のAI「NEC the WISE」を活用し、倉庫内作業における要員のリソース計画や要員の適性に合わせた業務アサイン、作業負荷状況に合わせた動的な要員の配置を実現する。

従来は、ベテラン管理者が経験と勘をもとに行っていた荷物量の予測を、過去の出荷・入荷実績や気象情報などの外部データをもとに予測。これにより、管理者の要員リソースの算定における負担軽減や属人性の排除、また、過剰な要員の有効活用や要員不足による残業の抑制が期待できるという。

業務アサインでは、管理者が過去の作業実績から要員の資質と与えられた業務に対する成果などの情報を入力、これらを「NEC the WISE」の1つである「RAPID機械学習技術」に組み込み分析することで、要員の適性にあった業務をマッチングを行う。

同社では、これにより、業務定着率向上に加え、要員募集や教育にかかるコストの削減、作業品質悪化の防止が期待できるとしている。

動的な要員配置では、「NEC the WISE」の1つである「自律適応制御技術」を活用し、現場の負荷状況をリアルタイムに把握、残作業と直近の生産性に応じた要員配置を自動でレコメンドする。これにより、作業待ちを抑制し、管理者不在時でも負荷状況に合わせた動的な要員配置を実現し、全体最適によるチームワークの最大化も期待できるという。

  • 倉庫内の負荷状況分析による動的な要員配置 イメージ画面

すでに日通NECロジスティクスにおいて、本サービスを活用した実証を行ったところ、特定のエリア・期間において約10%の生産性向上効果を確認できたという。