チャットやメッセージングサービスが増加しているとは言え、ビジネスシーンにおけるメインストリームはメールになる。古くは信書であり、用件のやりとりを行うためには欠かせない。総務省が公開する情報通信白書ではインターネットサービスの利用状況の調査結果をWebで閲覧できるが世代により利用率のばらつきがあるソーシャルネットと対照的に、電子メールの利用率が20歳を超えると8割前後を推移している(情報通信白書平成30年版)。

"メール"というツールとしての重要性に反して、システム運用を担う専門エンジニアは減少傾向あり、専門性が求められる運用負荷が課題になっている。インターネットイニシアティブ(IIJ)は今年の年末12月からISPやCATV事業者などコンシューマにメールサービスを提供する大規模事業者向けにメールシステムのアウトソーシングサービス「IIJ xSP(エックスエスピー)プラットフォームサービス/Mail」を提供することを発表した。

サービスは数百万から数千万アカウントのメール運用にも対応するシステム基盤をクラウドで提供するもので、メールシステム運用をアウトソースすることで運用負荷を軽減できる。独自認証IDやカスタマイズ、東日本/西日本のIIJデータセンターでの冗長化によりDR対応、専任エンジニアによる24時間365日の監視/障害対応。ウイルス/スパム、メールシステム不正利用対策などの機能も提供される。Webメール/メールボックスのベースには「Zimbra」を活用しているが、対応ソフトのラインナップは増加させる予定。また、アカウント数に応じた課金以外にもアクティブ/非アクティブユーザーを考慮した課金体系も用意することでコスト面での最適化も図れるようになっている。

  • システム概要(同社資料より)

    システム概要(同社資料より)