キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は7月30日、Web会議システムの最新版「IC3(アイシーキューブ)」を発売した。

近年、Web会議システムの用途が広がる中、互いの拠点の様子や反応などをリアルタイムで把握したいニーズが高まっているものの、これまでのWeb会議システムでは1端末におけるカメラ入力の数が限られ話者以外の映像を見ることができず、一方的な情報伝達の場になってしまうケースがあったという。

このような課題を解決するため、最新版では複数カメラからの映像を入力し合成する機能を加え、複数の映像共有を可能としている。これにより、会議・セミナー・研修・教育などの場面で、話者だけでなく手元の資料や会場全体の様子などを同時に確認できるようになるという。

新機能として、1拠点で最大4本のカメラ入力を取り込み、1つに合成して送信することができ、参加者の表情だけでなく、ホワイトボードや手書きしたイメージ図など、同時に複数の視点からの情報発信を可能としている。

  • 1端末で4台のカメラ映像を入力・合成することが可能

    1端末で4台のカメラ映像を入力・合成することが可能

また、発表者と聴き手を分けて表示できるレイアウトデザインを追加し「セミナーモード会議室」では「議長」拠点による他拠点の映像・音声のオン・オフ制御、チャット、参加者情報確認を同じ画面上から行えるようにし、操作性を改善したという。

さらに、システムにID登録されていない利用者をゲストとして参加させるための招待機能を強化し、Web会議主催者がゲストの表示名を予め設定できるようになり、複数のゲストを招待した際の管理効率化や匿名性の確保を可能としている。

同社は、IC3を企業のコミュニケーション活性化、コスト削減、働き方改革をお考えの企業に提案し、2020年までに新規に300社への導入を目指す。加えて、従来のWeb会議システムの環境の構築ノウハウを活かし、ユーザーに合わせた音声・映像品質の調整や周辺機器の提案を推進していく方針だ。