NTTドコモ(以下、ドコモ)は18日、対話型AIサービスのプラットフォームである「自然対話プラットフォーム」の記述言語仕様と開発環境を、教育研究機関や対話システムの導入を検討する企業による非商用利用に限り、無償にて公開した。

  • 「一問一答型」と「自然対話プラットフォーム」との会話の比較

    「一問一答型」と「自然対話プラットフォーム」との会話の比較

現在の対話型AIサービスの主流は、一問一答型の会話を大量に作成するか、機械学習させることで会話を成立させている。

今回公開された「自然対話プラットフォーム」は、発話者が問いかけた言葉に対して、その言葉の意図を理解した上で回答する対話型AIプラットフォーム。あらかじめ設定されたシナリオによって、発話者とシステムとの対話を実現する「シナリオ対話」、曖昧な表現が含まれる発話者からのさまざまな話し言葉の意図を理解し、機械学習により定義されているタスクに自動で分類する「意図解釈」、インターネット上の外部サービスと連携する「サービス連携」——という3つの機能で構成されている。

これにより、発話者とのストーリー性のある対話シナリオだけでなく、言語解析や意図解釈の結果やサービスとの連携により自由度の高い対話シナリオを作成できる。問いかけた言葉と返答をもとに次の質問をしたり、会話の意図を理解した上で外部サービスにつなげたりすることで、ストーリー性のある会話を楽しむことが可能となる。

同プラットフォームの公開により、教育研究機関などで高度なプログラミングなどの知識がなくても会話を楽しむロボットやアプリケーション作りが可能となる。

開発環境を利用するには、「xAIML SUNABA」のWebサイトにアクセスし、ログインページに移動して画面に従ってログイン。利用規約を確認して内容に同意すると、プロジェクトの作成画面が開く。任意のプロジェクト名を入力して新規登録し、ボット作成編集画面が表示されたらログイン完了となる。利用料金は無料。

なお、同プラットフォームは、ドコモが提供しているAIエージェントサービス「my daiz(マイデイズ)」のほか、法人向けサービス「自然対話エンジン」を利用した講談社のコミュニケーション・ロボット「ATOM」、パナソニック「CLUB Panasonic」のLINETM公式アカウントでの録画機向けサービス、さらにはドコモが開発したAIチャットボット作成サービス「Repl-AI(レプルエーアイ)」にも採用されている。