日本オラクルは6月4日、東京都主税局が5月1日から開始している質の高い納税者サービスの提供に向けて、人工知能(AI)を活用したチャットボットの実証実験に参画していると発表した。
主税局では、税についての定型的な問い合わせに自動対応できるチャットボットの活用を検討しており、税務分野におけるチャットボットの有効性や可能性などを検証するため、5月1日から実証実験を行っており、第1弾として「自動車税に関する問い合わせ」に対応するチャットボットを主税局のホームページ上で公開。
今回、第2弾として「納税や納税証明に関する問い合わせ」に関するチャットボットを公開し、300項目にわたる同システムの構築を同社が支援している。実証の結果として、利用に関するアンケート結果の集計、チャットボットの応答時間、FAQのヒット率および傾向などを提供する。
同社は、6月1日から7月2日まで実施する「納税や納税証明に関する問い合わせ」に自動で応答するAIチャットボットの仕組みをオラクルのクラウドサービスで構築し、実証結果を提供する。
今回の選定にあたり、チャットボットの応対の正確さ、個人情報の入力防止、画面デザイン、システム稼働の安定性、アクセス負荷への対応力、セキュリティ対策などを総合的に評価し、同社を含む4社が実証実験に参画することになったという。
なお、同社が構築した納税や納税証明に関する問い合わせに対応するAIチャットボットの仕組みには、カスタマーサービスを支援する「Oracle Service Cloud」、データベース基盤をクラウドで提供する「Oracle Database Cloud」、クラウドで開発する多言語アプリケーション実行基盤「Oracle Application Container Cloud」などを使用している。