米Nutanixは5月9日(現地時間)、年次カンファレンス「.NEXT Conference 2018」においてエンタープライズクラウドPaaSサービスの最新セット「Nutanix Era」を発表した。

新製品はデータベース運用の合理化・自動化を可能としている。これにより、「Nutanix Enterprise Cloud OS」のソフトウェアスタックは、これまでのプライベートクラウド環境向けIaaS(Infrastructure-as-a-Service)のコア機能という位置付けから、プラットフォームレイヤーのサービスへと進化し、ワンクリックのシンプルな操作をデータベース運用でも利用できるという。

主な機能は「ワンクリック・タイムマシン」と「ワンクリックのクローン作成/リフレッシュ」。

ワンクリック・タイムマシンが同社の統合スナップショット技術を活用することで、データベースのスナップショットを作成し、設備投資支出(CapEx)コストを削減するほか、稼働中のデータベースは最後に記録されたトランザクションまでの、特定時点でのクローン作成やリカバリを可能としている。

ワンクリックのクローン作成/リフレッシュは、データベース運用においてワンクリックでクローン作成やリストアができるため、維持運用支出(OpEx)コストを削減できるという。

新製品の第1弾リリースはコピーデータ管理サービスを備え、企業全体でデータベースのコピーデータ管理に伴い複雑化する運用管理や増加するコスト負担の問題を解決するとしている。同サービスは、当初はOracleとPostgresのデータベースエンジンをサポートするが、将来的にはそのほかの普及しているデータベースのサポートも計画。

スナップショット技術をベースとし、今後はアプリケーション固有のAPIに対応するとともに、新たにタイムマシン機能を組み込むことで、過去の特定時点でのデータベースのコピーを作成することができるようになるという。

アプリケーション開発者は、必要なデータベースのコピーを正確・迅速に選択できると同時に、データベース管理者は記録されたすべてのトランザクションをキャプチャした上で、あらゆるデータベースインスタンスをリストア・リフレッシュすることを可能としている。

将来的には、同技術をデータベース全体のプロビジョニングにも採用することで、社内のすべてのデータベースについて包括的なライフサイクル管理を可能にしていく方針だ。現在、新製品は一部の顧客企業によるテスト段階にあり、2018年下半期中の提供開始を計画している。