クラウディアンは3月16日、東レグループの東レシステムセンターがクラウディアンのオブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE」が採用したと発表した。
東レグループは研究・開発や製造の過程において膨大なデータを生成しており、増加し続けている。東レシステムセンターでは、それらを確実に保護していくためには、これまで以上にコストパフォーマンスを有するストレージが必要になると想定していた。
複数の製品を比較の結果、Amazon S3 APIとの互換性が見込め、容量に上限がなく、単一障害点のない分散アーキテクチャである点を評価し、HYPERSTOREを採用した。
これまで、東レシステムセンターでは容量制限を設けずに社員のデータを保存できるオンラインストレージのようなファイル共有アプリケーションやファイルサーバのストレージとしてHYPERSTOREを使い、安定的に運用してきた。
また、HYPERSTOREのCRR(クロスリージョンレプリケーション)機能を使い、Amazon S3にデータを自動複製するDR(災害復旧)対策も同時に実現したという。
HYPERSTOREは、国内外のクラウドサービスやエンタープライズITにおける大量データを保存するストレージを構築するソフトウェア製品で、標準的で汎用的なサーバをハードウェアに使用。数十TB(テラバイト)程度の小規模からスタートし、データ量の増加とともにハードウェアを追加するだけでストレージシステム全体の容量を無制限に拡張できるなどの特徴を備える。
そのため、特に24時間365日間、機械が生成するIoTのデータ、ディープラーニングのようなAI(人工知能)の認識精度を高めるための学習用データ、4k/8kといった高精細・高解像度化する映像や画像データなど、新たに大量生成されるデータを保管するために適しているという。
今後、東レシステムセンターでは従来のNASでは対応しきれないAI、IoT、ビッグデータをも扱う共通ストレージ基盤へと利用を拡張していく考えだ。