宇宙航空研究開発機構(JAXA)と米国航空宇宙局(NASA)は1月26日、地球低軌道以遠の、協調的、革新的、持続可能な宇宙探査を実現するという目標の実現に向け、国際宇宙ステーション(ISS)を研究および技術開発の場として活用すること、ならびに国際標準規格の構築へ協力する意向を確認する共同声明に署名したことを発表した。

今回の共同声明は、2017年11月に行われた日米首脳会談において、両国首脳が、両国間の宇宙探査の強力を継続していくことを受けたもので、人類の活動領域を拡大することを目指し、月近傍(月周回軌道)における人の滞在(有人拠点)の構築に向けた技術実証や、将来の火星ミッションへ繋げるという長期ビジョンを共有したものとなっている。

また、共同声明では、月を周回する「深宇宙探査ゲートウェイ(Deep Space Gateway:DSG)」構想の実現に向け、それぞれが得意とする専門技術を集結させることが、同構想に対して恩恵をもたらすこと、ならびに同構想により、人が月近傍に滞在し、将来的には火星へ到着することや、月面上の無人探査ミッションを支える重要基盤となることなどに対する期待が述べられており、こうした革新的かつ持続可能な探査プログラム計画への支持と、そのプログラムへの技術的貢献について、両国政府と鋭意調整することが確認されたものとなっている。

  • 共同声明に署名したNASAのウィリアム・ゲスティンマイヤ有人探査・運用局長(左)と、JAXAの浜崎敬 理事・有人宇宙技術部門長(右)

    共同声明に署名したNASAのウィリアム・ゲスティンマイヤ有人探査・運用局長(左)と、JAXAの浜崎敬 理事・有人宇宙技術部門長(右) (C) JAXA