ファミリマートが24日に披露したフィットネス併設店舗の「FIT&GO」。多店舗展開に向けての基本コンセプトは固まったものの、まだ未確定な部分も多い。

  • 1号店の大田長原店

これから決めるフランチャイズパッケージ

FIT&GOは、ファミリーマート店舗と24時間運営のフィットネスクラブを合体させた新型業態だ。フィットネスクラブ利用者のコンビニ利用率が高く、誘客効果が高いほか、ICリストバンドによる入退館など完全無人化を視野に入れており、加盟店側の負担も少ないことから、ファミリーマートが新業態として展開する。目標は5年で300店舗と大きい。しかし、いろいろと考えると、本格展開までにまだまだ解消すべき課題は多々ありそうだ。

大きな課題のひとつに、フランチャイズパッケージがある。パッケージはまだできあがっておらず、初期投資や設備投資にあたって本部が負担するのか加盟店が負担するのかなど、本決まりにはなっていない。澤田貴司社長によると「ケースバイケース。加盟店が投資する場合もあれば、我々が投資してオペレーションしてもらうケースもある。収益配分もこれから作っていく」とし、複数のパッケージを想定しているとのことだ。

パッケージがない以上、気になるところは多々出てくる。たとえば、運営上、加盟店の負担はどうなるのか。加盟店側が負う作業の範囲など不明な部分は多い。ファミリーマートはこのあたりをどう考えているのか。

  • 設備投資はどうするのかなど未確定な部分は多い

新規事業開発本部 スポーツ・メディカル事業部付部長の茂朋子氏に聞くと、極力、加盟店側の負担は減らす考えのようだ。加盟店の役割について「一番は会員数を獲得してもらうこと。接客や入会などに取り組んでもらえれば」と話す。

つまり、現状は検証を重ねている段階に過ぎない。検証は東京都大田区にある直営店で行なう予定で、直営店でもサービス提供はまだ始まっていないのである。