東洋計器とKDDIは1月23日、新たなIoT向け通信技術であるセルラーLPWA (LTE-M) 活用の共同推進について合意。今後、サービス提供の基盤となるLPガス事業者向けの新たなプラットフォームの構築や、ガススマートメーターなどの機器開発について共同で推進し、新規サービスの開発を進めていくと発表した。
東洋計器は、ガス・水道業界向けの集中監視システム「りんどうシステム」を1987年に開始し、KDDIは15年以上にわたるIoT/M2Mの提供実績を有し、IoT向け通信サービスやクラウドサービス、データ分析サービスを提供している。
両社は、それぞれのアセットを活用することで、LPガス事業者の業務効率化や利便性向上、LPガス契約者へ付加価値サービスを提供する新たなプラットフォームをクラウド上に構築。さらに、LPガスメーター用送信機「IoT-R」(IoT型りんどう)を開発し、低消費電力・広範囲無線通信を特長とするセルラーLPWA (LTE-M) に対応することで、電池で約10年間の双方向通信が可能となり、また、従来電波が届きにくいと言われていた場所からも検針データを自動送信することが可能となる見込みだという。
東洋計器は、新プラットフォームと「IoT-R」によって、新ガス料金メニューの提案、料金滞納を防ぐプリペイドサービスの推進、データ分析・AI活用によるガスシリンダ配送の効率化、スマートフォンアプリによるエネルギーの見える化、利用状況監視による高齢者の見守りサービス、WEB利用明細・電子決済の標準化など、最新のIoT・AI技術を最大限に活用し、LPガス事業者とLPガス契約者の利便性向上を目指すという。
また、東洋計器は、全国の水道やガスメーターなどの検針情報や緊急通報を受信する「マルチセンター」を「IoT-R」対応したシステムに改修する。
今後、KDDIは、本プラットフォームのガス・水道分野への応用に留まらず、さらにその他の社会インフラを含めた共通プラットフォームとして様々な分野の事業者へ提供していくことも検討していくという。