マカフィーはこのほど、公式ブログで、安全にパスワードを管理する方法、無料で使えるパスワード管理アプリについて説明した。「パスワードを安全に管理しなければならない」ことはわかっていても、それを実現するために苦労している人は多いのではないだろうか。

安全かつ便利にパスワードを管理できる方法は?

安全にパスワードを管理する方法として、「紙とWord/Excel」と「紙とアプリ」が挙げられている。

手帳やポストイットに書き留めている人もいるだろうが、ExcelやWordであれば、ファイルにパスワードをかけることができる。ExcelやWordにたくさんのパスワードを入力しておいたとしても、ExcelやWordのパスワードを覚えておけばよい。

そして、ExcelやWordのパスワードは、万が一忘れた時のことを考え、手帳や紙に記して金庫やカギのかかる引き出しにしまうよう、アドバイスしている。

次に、「紙とアプリ」の管理方法においては、ExcelやWordの代わりにアプリを使う。ExcelやWordで管理する場合、入力して貯めていくだけでは、何十ものIDやパスワードが入力したファイルのどこに何があるのか、検索だけではわからなくなってしまう可能性もある。

また、最近は2段階認証を求めるソフトウェアやサービスが増えているが、こうしたサービスのパスワードはさらに管理が複雑になるという。

そこで、アプリを使えば、ソフトウェアやサービスごとに管理ができるほか、毎回のパスワード入力を省略することも可能になる。なお、この方法でも、先の方法のように、最終的なパスワードを一つ記載しておく手帳・紙は必要だという。

無料で使えるパスワード管理アプリ3選

パスワード管理アプリを選ぶ際の基準として、「マルチデバイスで使用可能」「ブラウザで使える」「主要機能は無料」「AES-256の暗号化方式」「オフラインで閲覧可能」があるという。

この条件を満たすアプリとして、以下の3つが紹介されている。

1Password

「1Password」でのおすすめポイントは、「無料でもアカウント登録数に制限がない」「表示されるイラストやキットのデザイン等視覚的にわかりやすい」だという。

ただし、気を付けるポイントとして、「Internet Explorerに対応していない」「Windowsでは英語版のみなのでわかりづらい」「Cとアプリで同期を取るプロセスが必要なため、設定しなくてはならない」も紹介されている。

  • 「1Password」の画面

True key (PasswordBox)

「True Key」でおすすめのポイントは「日本語でPC、スマホいずれからも使用可能」「無料でも有料版でも機能自体は変わらない」「PCはブラウザ、スマホはアプリとシンプルでわかりやすい」「パスワードが完全に自動同期される」だという。

気を付けるポイントとしては、「無料版のログイン情報管理は15個まで」「Operaには未対応」が挙げられている。

  • 「True key」の画面

Keeper

「Keeper」は、AES-256の暗号化方式のほかPBKDF2の設定もあり、強固なセキュリティがポイント。2要素認証で、「RSA SecurID」や「DUO security」の利用も可能など、ビジネスでの利用にも耐えうるという。

おすすめのポイントとしては、「日本語でPC、スマホいずれからも使用可能」「パスワードが完全に自動同期される」「[記録の履歴]から以前のバージョンに復元が容易にできる」「RSAやDUOSecurityなどのオプション選定が可能」が挙げられている。

また、気を付けるべきポイントは「無料での使用はあくまでお試しとして提供されている」「30日間の無料トライアルの間、アップグレードを促進されるメッセージが多いので少々煩わしい」「Operaには未対応」だという。

  • 「Keeper」の画面

アプリを使う上での注意点

アプリを使う上での注意点としては、「マスターパスワードの管理」が紹介されている。まず、忘れないように紙で保存したうえで、その紙についても注意深く保存しておく必要がある。

まず、保管場所は、「印鑑や権利証を保管している場所」「金庫、鍵のかかる場所」など、2カ所に分けておくとよい。さらに、保管した場所を忘れてしまったり、入院や事故にあったりする可能性もあるので、保管したら夫や妻、兄弟やまた信頼できる友人などに伝えておくことが推奨されている。

さらに、レビューした上での感想として、対応しているブラウザやデバイスが重要であることが紹介されている。

iPhone、Androidのアプリ、ソフトウェアの対応OSなど、PCとタブレット端末を連動させて使いたい場合は、よく確認していおいたほうがよさそうだ。

ブログでは、インストールの詳細な手順を紹介しているので、興味がある方はこちらで確認するとよいだろう。