Microsoftは2017年11月28日(現地時間)、自社のパブリッククラウドであるMicrosoft Azureに、地理空間サービスをAPIとして提供するAzure LBS(Location Based Services)のプレビュー版を公開したことを公式ブログで明らかにした。同社はAzure LBSを通じて開発者などが流通経路をリアルタイムに監視する位置認識アプリケーションなどを容易に開発できると説明する。

  • ベクトルマップタイルを取得し、その上にデータを描画する「Azure Map Control」(以下、すべて公式ブログより抜粋)

    ベクトルマップタイルを取得し、その上にデータを描画する「Azure Map Control」(以下、すべて公式ブログより抜粋)

  • マップデータを元にレンダリングを行ってから地図を表示する「Render Service」

    マップデータを元にレンダリングを行ってから地図を表示する「Render Service」

Microsoftはトラフィックや地図データに明るいオランダのTomTomと提携し、マッピングデータとトラフィックデータの提供を受けることで、地図制御や経路探索、施設などの検索、交通状況の可視化といったサービスをAzure LBS経由で提供可能にする。

  • 混雑状況を踏まえて高速や最短などの条件を元に経路を提示する「Routing Service」

    混雑状況を踏まえて高速や最短などの条件を元に経路を提示する「Routing Service」

  • 住所やランドマーク、位置情報データベースを用いて場所を提示する「Search Service」

    住所やランドマーク、位置情報データベースを用いて場所を提示する「Search Service」

Microsoftは自動車やスマートシティ、位置情報産業など数十万のパートナーと共にクラウド基盤の構築を進めており、都市における移動の未来を築く施策を次々と進めてきた。AI(人工知能)で移動の安全性をテストするプロジェクト「AirSim」や、交通事故数を削減するODN(Open Data Nation)主導のプロジェクト「Vision Zero」に協力するなど、クラウド基盤を利用して実社会の利便性向上に努めている。

  • 交通の流れや事故情報などをオーバーレイ表示し、交通状況を可視化する「Traffic Service」

    交通の流れや事故情報などをオーバーレイ表示し、交通状況を可視化する「Traffic Service」

阿久津良和(Cactus)